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B3リーグ長崎ヴェルカは歴史的勝利を飾る

木村英里
2021.10.04

　ついに幕を開けたBリーグ2021-22シーズン。B3リーグに新規参入した長崎ヴェルカは、10月2、3日に行われた開幕節、アウェーの鹿児島県総合体育センター体育館で鹿児島レブナイズと対戦した。90-70、91-68と連勝し最高のスタートを切った。

　GAME1、鹿児島のハードなディフェンスに苦しむもB1などでの経験も豊富な狩俣昌也やジェフ・ギブスを中心に、オフェンスのペースやディフェンスから走ることを徹底し長崎のペースを取り戻し逆転、突き放しに成功した。しかし狩俣は「開幕戦ということで気合の入っている鹿児島に対し、受け身になってしまった」と反省していた。
　試合後「ホッとしている」と語った伊藤拓摩GM兼HCは「ベテランに助けられた」と胸を撫で下ろした。「コート上でいいコーチングをしてくれる」という頼もしいベテラン選手の存在は想像以上に大きい。

　鹿児島のプレドラッグ・クルニッチHCはボスニア・ヘルツェゴビナ出身。バスケットスタイルはヨーロピアンスタイルだ。「天皇杯で戦った3チームとはスタイルが違った。それに対して準備ができていなかった選手も何人かいた」と伊藤GM兼HCは指摘した。試合中にアジャストしていくことができなかった若い選手たちもいた。まだまだ課題も多く伸び代は豊富。だからこそ「彼らは今後信頼を勝ち取っていかなければならない」と厳しさも見せた。一つ一つの経験を重ね長崎はより成長を遂げていくだろう。

　ロッカールームでは「歴史的1勝になる」と選手たちには伝えたといい「嬉しい限り」と目を細めた。この勝利を味わえるのはチーム立ち上げ時にいた選手たちだけである。だからこそ、最初の勝ち星は特別な味。さらに狩俣は「内容はどうであれ勝ったことが大きい一歩。僕たちの自信にもなった」と語る。

　そしてGAME2では、堅いディフェンスや積極的なオフェンスで勝利した長崎。チームとしてリーグ戦の船出を勝利で飾り、次節9、10日ついにホーム開幕戦を迎える。長崎県長崎市にある長崎県立総合体育館（アリーナかぶとがに）で横浜エクセレンスと対戦する。地元のファンが待ちに待ったホームでの試合。開幕戦連勝という自信と土産に「僕たちは楽しませるバスケットボールをする！」と狩俣は力を込めた。