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アルバルク東京 イホール・ボヤルキム

「夢のような時」パフォーマンスを披露できる機会、素晴らしいファンへの感謝 アルバルク東京 イホール・ボヤルキム

 10連勝のかかるアルバルク東京(以下・A東京)は、2月4日5日とホーム、東京都渋谷区にある国立代々木競技場第一体育館で大阪エヴェッサ(以下・大阪)を迎え撃った。74-66、68-61と大阪を下し連勝を10に伸ばした。

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 1月中旬に期限付きでB3リーグの金沢武士団(以下・金沢)から加入した、#23イホール・ボヤルキムはこの試合がA東京の選手として出場する最後のホームゲームとなった。試合後、話を聞くことができた。両日8000人を越える観客が詰めかけていた。「その中でプレーするのは選手にとって光栄なこと。昨日今日、連勝に貢献できてよかった。今の瞬間は、バスケットボールを素直に楽しんで、結果に繋がっていて非常に幸せ」と振り返った。

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 1月18日、A東京は左足関節捻挫により#1ジャスティン・コブスがインジュアリーリストに掲載。翌19日にボヤルキムと期限付移籍契約を締結したと発表があった。A東京でプレーしたおよそ1ヶ月、「日本のトップチームでプレーできて最高だった。今日だけでなく怪我人がいても出だしから何が何でも勝つんだという気持ちで挑み結果が出た。アスリートとして素晴らしい仲間とプレーできた期間だった」という。

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 ボヤルキムは、ウクライナ出身。昨年8月、同じくウクライナ出身のオレクサンドル・アンティボ、ヤキブ・ティトブとともに金沢へ入団した。未だ、母国はロシアによる軍事侵攻を受け続けている。母国でプレーを続けることは叶わなかった。それでも、日本での挑戦は、「ウクライナを出て他国でプレーするのは1年目、新たな経験でいろいろなことが新鮮で楽しい」と充実している様子。「ウクライナではベストチームではなかったので、ここまで有名ではなかった。パフォーマンスを披露できる機会を与えてくれたこと、素晴らしいファンの皆さんと会えたことに感謝」している。「夢のような時だ」と微笑んだ。

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 A東京のメンバーとして最後に戦うのは、次節、アウェー松江市総合体育館での島根スサノオマジック戦。島根は現在6連勝中。A東京は前述の通り10連勝中と好調同士の対戦に注目が集まっている。その中で、「ディフェンスや我慢強いプレー、ハングリーさあふれるプレー、オフェンスのクリエイト、そんな自分のプレーで勝利に導きたい」と気合を入れていた。「プレーを見てもらえたら幸い」と謙虚な人柄も垣間見えた。

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決して悲観することなく、純粋にバスケを楽しむこと、プレーする環境にいられる喜びと感謝、そんな思いがひしひしと伝わってきた。A東京でのラストプレーに注目してもらえたらと思う。そしてボヤルキムは、A東京での経験を金沢復帰後、還元してくれることだろう。
 
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文:木村英里
写真:オガワブンゴ

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