ミスを恐れずシュートファーストで 福島ファイヤーボンズ 土家大輝
福島ファイヤーボンズ(以下・福島)は、2月25日、東京都の大田区総合体育館でアースフレンズ東京Z(以下・東京Z)戦のGAME1に臨んだ。
昨年12月に新規加入した#12土家大輝は、積極的なプレーで10得点5アシストと勝利に貢献した。佐野公俊ヘッドコーチ(以下・HC)は、土家の活躍について「彼はシュート力がある。積極的に狙い期待に答えてくれた。ガード陣の怪我や体調不良などトラブルがある中、結果を出してくれている」と評価した。
この日、土家ははじめてスターターで起用された。「もしかしたら・・・」と予想し、「どのタイミングで使われても自分の強みを活かせるように準備」していた。シュート面は「自分のよさを出せた」と試合を振り返った。プレーオフ進出に向けて「絶対に落としてはいけない試合。チームの勝ちを優先しなければと覚悟を持ってコートに入った」という。東京での試合、早稲田大学の同期やお世話になった方々が応援に駆けつけていた。「遠慮することなくチャンスがくれば自分のプレーを表現できたら」と思っていた。
試合中、#8村上慎也や#6長谷川智伸ら同じガード陣の先輩が代わる代わる声を掛けアドバイスを送っていたシーンも印象的だった。チーム全体で土家を育てようとしていることが伝わってきた。
チーム合流後、先輩たちからは「遠慮することなく打っていい。自分が攻めることができるコールをしていい。試合の流れはベテランがやるから、ルーキーは思い切ってプレーをしなさい」とあたたかい言葉をかけてもらっている。「すごくやりやすい環境だ」と感じている。自分にないものを持っているベテランから「足りないものを補うために知識をもらっている」今。「主にピックアンドロールのところで成長したい。相手のディフェンスを見て対応の仕方や引き出しは学ぶことが多い」と語っていた。
早稲田大学出身で、これまではファイティングイーグルス名古屋と島根スサノオマジックで特別指定選手として加入しプレーした。「Bリーグを経験しているからこそ、今は自分を客観的に見る」ことができるようになった。「チームに必要なものは何か。自分が試合に出るためには何が必要か」も明確に理解できるようになった。特別指定選手としての経験が福島での挑戦にも活かされている。
土家の強みはやはりシュート力だ。「スリーポイントシュートや、ピックアンドロールからのジャンプシュートのメイクする力は手応えを感じている。一つの戦力になればいいな」と語っていた。
指揮官は、「徐々に積極的になってきた。アグレッシブにルーキーらしさを表現してほしい。変な落ち着きがあるのはいいことでもあるが思い切ってほしい」と今後の土家のさらなる成長に期待を込めた。土家は「試合を崩さずにガードの役割を全うしながら自分の強さを出さないといけない」と感じていた。佐野HCやチームメイトからの言葉を受けて「ミスを恐れずシュートファーストで考えられる」ようになった。
「B1リーグで活躍すること」が目標。「ディフェンスやゲームメイクする力などまだまだ足りない」と課題は多い。もっともっとコートで躍動する姿を見たいところ。ひとつひとつステップアップしながら「どんなチームからも求められるガードになる」という夢を実現してもらえたらうれしい。
福島は26日も東京ZとのGAME2に臨む。