B1リーグへ挑戦 川崎ブレイブサンダース 飯田遼

9月9日10日と、ホーム川崎市とどろきアリーナでプレシーズンゲームを開催した川崎ブレイブサンダース（以下・川崎）。前日のアルバルク東京に続き、10日はB２リーグのアルティーリ千葉（以下・A千葉）と対戦した。２クォーター、新加入の#25ロスコ・アレン、#12野﨑零也、#37飯田遼などが得点を重ねて、47-32とリードし前半を終える。4クォーターには4点差にまで迫られるも、81-76と逃げ切った。

今シーズン、香川ファイブアローズから移籍した飯田は、前半、3本のスリーポイントシュートを沈めて9得点と持ち味を披露。さらに後半、ファイティングイーグルス名古屋から加入した野﨑が攻守ともに気合の入ったプレーを披露するなど、新加入選手が印象を残した。

そんな新加入選手の活躍を佐藤賢次ヘッドコーチは、「昨日（アルバルク東京戦）はなかなか初めてのとどろきアリーナで緊張とかもあったと思うので、リズムに乗れない時間帯が多かった。今日は二人ともアグレッシブにいい特徴を見せてくれたので本当に良かったと思うし、これからチーム力がどんどん上がっていくきっかけになったと思う。日本人選手だけで練習が始まった時に、彼ら二人にリーダーになってもらいリーダーシップを発揮してもらった。その時からチームのことを考えて先頭を切ってくれる。本当に良い二人が入ってきてくれた」と喜んだ。

試合後に、飯田に話を聞くことができた。「昨日の反省から、思いっきり積極的に狙って（スリーポイント）シュートを打った。前半だけで5本打ったが、全部決められたかなと思うので、感覚や試合の慣れはこれから少しずつ出てくるだろう。#22ニック・ファジーカスのような選手がいれば、相手のディフェンスは集中する。僕が空いて思い切り打てたこともよかった」と、手応えを感じていた。川崎へ移籍し、ファジーカスや#7篠山竜青、#0藤井祐眞など日本のトップリーグで長くプレーを続ける選手たちとチームメイトになった。「僕がどういう選手か、経歴だけでなく見て、練習中も試合中もどんどん打っていけよと声を掛けてくれる」のだという。現在28歳、自身初となるB1リーグでのプレーだ。

この週末、川崎ファンの前で初めてプレーした。「これまでに所属していたどのチームのブースターも一生懸命応援してくれたが、また一つ違う、とどろきアリーナらしい雰囲気があった。川崎を応援していることがよく伝わり、よくなる雰囲気や盛り上がる感じなど素敵な空間だと思った」と感想を語ってくれた。シーズンが開幕すれば、より多くのファンが詰め掛ける。川崎ファンの前で、伸び伸びとプレーする姿を見たいところ。飯田の新天地での挑戦に注目だ。

川崎は、次週16日に宇都宮ブレックスとのプレシーズンゲームを行う。今週末行われたプレシーズンゲームでは#35ジョーダン・ヒースが出場していない。またここからさらに練習を重ね、開幕へ向けてチームの完成度を高めていく。

文：木村英里
写真：オガワブンゴ、濱田茉里