いつ試合に出ても変わらずにパフォーマンスできる 岡田侑大(富山グラウジーズ)
富山グラウジーズの岡田侑大選手は、第26節の千葉ジェッツ戦で2つの記録を達成した。GAME1ではキャリアハイの29得点、GAME2ではB.LEAGUE通算1000得点。
拓殖大学を中退し、20歳でプロ契約。シーホース三河で華々しくデビューした。デビューシーズンには新人王に輝くが、その後は得点を伸ばすことができず、プレータイムも少なくなり苦しんだ。そんな岡田選手が悩んだ末に出した答えが、今シーズン富山へ移籍することだった。
しかし新天地での挑戦も決して簡単だったわけではない。歳の近い選手はスタメンで活躍をしていた。
シーズン当初はスタメンへの思い、悔しさ、もどかしさが感じられた。
今回、キャリアハイを達成した翌日のGAME2では岡田選手はスターターで起用された。試合後にスタメンへの思いについて聞いてみた。
「シーズンが始まる前や、前半戦はスターターがいいと思っていた。しかし最近は、いつ試合に出ても変わらずにパフォーマンスできる。特に今はこだわらなくなった。」
とても清々しく答えてくれた。交代で出場しても結果を出せる、交代でも求められている役割がある。
自分が今すべきことと浜口炎HCから与えられた仕事を理解し受け入れた結果、岡田選手は霧が晴れたようだった。
そんな岡田選手に対し浜口HCは「もともとオフェンスは天性のものがあり、ボールが回ってくれば得点能力がある。そこは今まで通り期待している。」とし、「(富山加入後)良くなったのはチームディフェンスが機能するようになった。そこが成長してきたところ。」と評した。
「ディフェンスはまだまだ平均未満で下手なんだけど・・・ディフェンスへの意識は富山へ来て向上した。ディフェンスが一番の課題。」
強豪チームを見ればどのチームもハードなディフェンスを武器にしている。富山も今シーズンチャンピオンシップ出場のために、申し分のないオフェンス力に加えてディフェンス力が課題となる。岡田選手もディフェンスの必要性を学び日々取り組んでいる。
さらにオフェンス面においては「キャッチアンドシュートの練習をよくしているから、その確率が高くなってきたと思う。」と自信をのぞかせた。
千葉戦でも見事なシュートを何本も居抜き、富山オフェンスをけん引した。もちろんオフェンス面も「ピックアンドロールのところで、トラップに来られた時にミスをしてしまうケースがある。そこを直していきたい。」とさらに追求していく姿勢を見せた。
富山への移籍を経て、精神的にも成長した岡田選手。富山のチャンピオンシップ出場へ向けて、岡田選手のさらなる飛躍は必要不可欠だろう。