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balltrip 記事 次のシーズンは片岡大晴というものを表現したい 片岡大晴(仙台89ERS)〜B2 PLAYOFFS 2020-21 3位決定戦〜

次のシーズンは片岡大晴というものを表現したい 片岡大晴(仙台89ERS)〜B2 PLAYOFFS 2020-21 3位決定戦〜

2021年5月15日16日に茨城県水戸市にあるアダストリアみとアリーナで行われたB2プレーオフのセミファイナルで惜しくも茨城ロボッツに敗れ、B1昇格の夢を果たせなかった仙台89ERS。

翌週、21日22日23日には埼玉県春日部市にあるウイング・ハット春日部で行われたB2プレーオフの3位決定戦に挑んだ。対戦相手は越谷アルファーズ。

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GAME1では、なかなか点差が開かない展開の中で片岡大晴選手が闘志あふれるプレーを見せ25得点とチームトップスコアを記録。勝利に貢献、74-73と仙台は1点差で接戦を制した。GAME1の試合前、朝のシューティングから集中していたという片岡選手。プレーを見ていても「俺がやる」という気迫が伝わってきた。

しかしながら、仙台はGAME2では72-61、GAME3では66-54と越谷に連敗し4位という結果に終わってしまった。

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仙台の桶谷大HCは、GAME1終了後の会見で、B1昇格という目標を達成できなかった直後のシリーズということに「非常に難しい試合だったと思う。メンタルとしては両チームともイーブン」と語り、「SEMIFINALSが終わったあと、休み明けの練習に選手達がどんな顔で来るのかと思っていた。すごく心配していて、自分でも言葉を用意していた。だが、そんな言葉がいらない位みんなこのゲームにかけていて、やってくれると思った」と練習時の様子を明かしてくれた。

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balltrip 記事 仙台89ERS B2 PLAYOFFS 2020-21 3位決定戦

仙台としては、桶谷HCが「チームとしては自分たちが何を残したいか。この試合が自分たちのものではなく、これからの89ERSに繋がっていくものだと選手たちも理解している」と語った通り、「自分たちのカルチャーを作る」という志で挑んでいた。

残念ながらシーズンの締め括りを勝って終わらせることはできなかったが、越谷に対して3試合の失点が73・72・66失点だったことを例に挙げ「仙台はディフェンスのチーム。オフェンスでは点がなかなか入らなかったがディフェンスのやろうとしていたところを出せて仙台らしい試合になったと思う。よく頑張ってくれた」とGAME3終了後、桶谷HCは選手たち労った。試合にはいつも勝敗が付いて回る。しかし負けてしまったとしても観ていた人に仙台のカルチャーの一つは見せられたのではないか。

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チームは東日本大震災から10年の今年、B1へ復帰するという目標にはあと一つ届かなかった。その差は何だったのか。桶谷HCは2つのことを挙げた。「3人目の外国籍選手の使い方。これは僕の責任。そしてPGの経験ももっと大事かなと思う。今シーズン、ディフェンスは頑張れたがオフェンスで停滞した時にオフェンスアドバンテージが何もとれず24秒バイオレーションになったりすることが多かった。そこで澤邉圭太選手や渡辺翔太選手がバスケットにアタックをしていってペイントタッチするところが一番重要だった。QUATERFINALSの西宮戦ではハマったがこのシリーズではハマらなかった」と悔やんでいた。オフェンスの終わり方が重要であり、チームを勝たせられる選手に成長する選手が一人でも増えることがチームの課題として残った。

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しかし、チームとして収穫も多かったシーズンだ。今回、プレーオフで戦った経験や、この悔しさは特に若い選手たちにとっては財産となるだろう。さらに、ベテラン選手と若手選手の融合も仙台のカルチャーの一つになったと言えるはずだ。桶谷HCにその点も伺うと月野雅人選手、金城茂之選手、寒竹隼人選手、片岡選手の名を挙げ「ベテランが若い選手たちにどういう風にプレーをしたらいいのかコミュニケーションを取ってくれていた。外国籍選手も若い選手にたくさんコミュニケーションを取ってくれてすごく印象深かった。ベテランがそういう環境を作ってくれて助けてくれた」と、彼らの存在の大きさを示した。
片岡選手も「ベンチにいる時がすごく大切。僕も寒竹選手もそれを重要視している。コートにいる時間以外もいかにベンチでチーム全体で戦えるか、そういう姿勢を意識してやってきた」と語っていた。

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balltrip 記事 仙台89ERS B2 PLAYOFFS 2020-21 3位決定戦
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また、「結果としては目標には届かなかったが、諦めずその結果を得るためにみんなでハードワークできた。今はいいシーズンだったと感謝している」とも会見で語っていた。桶谷HCも「リーグで一番コミュニケーションを取り、一番ハードワークをするチームだった」と胸を張った。

balltrip 記事 仙台89ERS B2 PLAYOFFS 2020-21 3位決定戦

ただ会見の最後には、片岡選手は「何を言っても言い訳になる。言い訳はしたくない。悔しい!」と唇を噛んだ。
「個人的にはチームも個人も悔しいシーズンだった。次のシーズンはなんとか片岡大晴というものを表現したい。頑張りたい!その一心で準備したい」と既に次のシーズンを見ていた。チームを鼓舞し続け奮い立たせたベテランはまだまだコート上でチームのために働き続ける覚悟を決めているようだった。

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文:木村英里
写真:オガワブンゴ

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