福島ファイヤーボンズ 栗原貴宏HCが語る「彼なしではディエンスもオフェンスも成り立たないエース的存在」加藤嵩都
福島ファイヤーボンズは、3月30日31日、千葉ポートアリーナでB2リーグ東地区優勝を既に決めているアルティーリ千葉(以下・A千葉)と対戦。残念ながら連敗という結果に終わった。
試合後、#3加藤嵩都に話を聞いた。A千葉との連戦を振り返り、「強度の高さに圧倒されました。GAME1、35分間は自分たちらしいプレーができましたが、最後に勝ちきるところがA千葉の強さでした。GAME2は、パフォーマンスや高さやリバウンドやシュート、チームオフェンスの強度や質、遂行力が全く違った試合でした」と悔やんだ。
加藤は試合を前に、「A千葉の#5前田怜緒さんは仙台の先輩で、#11杉本慶さんはポイントガードとして尊敬している選手で負けたくないなと思っていましたが叶わずでした」と対戦を振り返った。
勝率1位でのプレーオフ進出を決めているA千葉との対戦。「ピックアンドロールが使いづらかったです。ウィングスパンなのか、サイズの問題なのか、コンタクトのちょっとした問題なのか」と、これから映像を確認し解決したい課題が見つかった。
でも加藤は課題だけでなく、「スピードでは通用した部分があったので、もっとできるなと率直に思いました」と手応えも得ている。
積極的にボールを動かしたりフリースロー時には選手を集めて声をかけるなど自らの役割を把握し、意欲的に取り組む加藤の姿が印象的だった。「日頃からボールプッシュをして相手をかき乱すこと、1on1や2on2からしっかりボールムーブ、テンポを上げていくことを求められていると思っています。また自分は結構発信できるタイプの選手だと思います。積極的に話していかないとコミュニケーションは生まれないですし、ポジションがガードというのもあります。スターターで出してもらっている以上、栗さん(栗原貴宏ヘッドコーチ・以下HC)からもコートの中でコミュニケーションを取ることを役割として与えられていると思うので、そこは進んでコミュニケーションを取るようにしています」と話す加藤は、現在24歳。今シーズン加入した選手だが、前から在籍していたような存在感を見せている。
福島に移籍後、「スキルアップ、ゲームコントロール、シュート力、判断などがすごく成長している」と充実感を覗かせる。
栗原HCは「もう彼はうちのエース的存在でありますし、彼なしではディエンスもオフェンスも成り立たないほどの存在になっています。言ってもまだ2年目の若手な選手で荒削りな部分もありますが、ミスをしないと学べないし、本人は考えすぎてしまう性格なのでそういった時はコーチ陣で声をかけて少しでも気持ちよくプレーをしてもらって。経験を積んで欲しいので勝負所はコートに立たせたい選手。代表とかにも絡んでいけるような人材ではあると思います。そこをしっかり僕らが成長させる手助けができればいいかな」と、加藤について語る。
「いつもコートに立っている時、チームから頼られる存在、HCの期待に応えられる、任せられる選手になりたいと思っているので、その期待を裏切らないような選手になりたいです」
そんな目標を少し恥ずかしそうに話してくれた。
レギュラーシーズン残り6試合。
「(プレーオフに進出するには)他力本願になってしまうのも事実ではあるが、ここまでシーズンを通して戦ってきたのでチームを最後までしっかり仕上げて終わりたいです」と、最後に思いを語ってくれた。
インタビューを通して、「もっと成長したい」という意欲がとても伝わってきた。期待を超える選手になることだろう。今後の成長が大変楽しみである。