チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ

B3リーグ第5節を終え、9勝1敗で単独首位に立つのは徳島ガンバロウズだ。

今シーズンから徳島を率いるのは、小林康法ヘッドコーチ。
2018-19シーズンから2023-24までB1リーグの名古屋ダイヤモンドドルフィンズでアシスタントコーチを務めたのち、昨シーズン、岐阜スゥープスで指揮官としてのキャリアをスタートさせた。

チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

「昨シーズン、岐阜スゥープスで素晴らしい経験をさせていただいたおかげで、今の自分には余裕があります。ヘッドコーチである私が、余裕のない姿でいると、選手にも伝染してしまうことが昨シーズンあったように思います。今シーズン、私は、堂々と選手が前向きにプレーできるように、いいエネルギーを持って指揮を取るよう意識しています」
と話す表情からは、徳島での新たな挑戦に手応えを感じさせた。

チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

開幕前、そんな小林HCは、プレシーズンマッチでの戦いぶりやコンディションを見て、チームが仕上がるまでには少し時間がかかると思っていた。
「開幕してみると、最初に勝てたことも大きな自信に繋がったと思いますし、成功体験を得て、戦い方への理解も深まり、思っていた以上にチームは順調です。私としては、選手たちが自信を持ってプレーをするようになったことがすごく嬉しいです」と話し、笑顔を見せた。

チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

10月19日、金沢武士団戦で今シーズン初めて黒星を喫したものの、チームは連敗することなく翌節の東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(以下・TUBC)戦で連勝。チームは試合を経るごとに自信を付けているようだ。

「スタッツに残らないところで頑張ってくれる選手がたくさんいることが強み」と、小林HCは言う。その一方で、課題はターンオーバーだ。「リード&リアクトのバスケットなので、読みが合わずミスが起こることもあります。連続してターンオーバーをしてしまって、相手に流れや勢いを渡してしまうことがシーズン開幕から続いていました。今日(TUBC戦GAME1)前半は抑えることができていて、シュートで終わることができましたが、第4クォーターにターンオーバーが続いてしまいました。そこは課題かなと思います」と明かしていた。

チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

課題を明確にしつつも、チームの雰囲気は明るく前向きだ。
それが”徳島ガンバロウズ”というチームの大きな特徴なのではないだろうか。
小林HCも「前向きでエネルギッシュなチーム」と表現するように、試合中はベンチを含めチームの雰囲気がとても良い。TUBC戦でもとてもよくコミュニケーションを取る様子が見られた。
「僕は、チームで戦うこと、そしてチーム力を大切にしています。まずミーティングではオフェンスやディフェンスの話の前に、ベンチの姿やハドルを組む姿など前向きな姿勢を必ず見せています。それがどんどんと浸透し、ベンチのメンバーも含めみんなが、本当に前向きに戦ってくれるチームになってきています。ただこれを、我慢しなければいけない厳しい時間帯でもやり続けられるのか。これから長いシーズンの中でどういうことが起こるか分からないので、どんな時でもそういう姿を出せるような粘り強いチームになりたいと思います」と意気込む。

チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)
チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

徳島は、11月1日、2日に鳴門市にあるアミノバリューホールでアースフレンズ東京Zを迎える。
「2週間で6試合とタフなスケジュールですが、今シーズンのチームの強みは誰が試合に出ても、同じレベルで、同じ強度でプレーできるということです。全員で繋ぎ総力戦で、一戦一戦勝利を掴み取っていきたいと思います」
連勝を重ね、さらなる勢いに乗ることができるのか注目だ。

チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

小林HCは、先日34歳になったばかり。「みんなで目標を達成する一年にしたい」と力強く語る。リーグの中ではまだ若い指揮官だが、言葉の一つひとつに熱がこもり、まっすぐに見据える眼差しは力強く、聞く者を自然と引き込む力があった。
シーズン開幕前にインタビューした際にもこう語っていた。
「今シーズンの徳島は優勝できる可能性のあるチーム。その期待値も皆さんから伝わってきます。プレッシャーを受けながら自分らしくやり続け、みんなと成長し、優勝を掴み取りたいです」
これから先、どんなチームを築き上げていくのか、その歩みを見守りたい。

チームを躍動させる情熱と築き上げるチーム力 徳島ガンバロウズ 小林康法ヘッドコーチ balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

関連記事一覧