バスケットボール人生において大きな出会い レバンガ北海道 寺園脩斗

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 昨年12月28日に仙台89ERS戦に勝利して以降8連敗と苦しんでいたレバンガ北海道(以下・北海道)は、2023年初勝利をもぎ取ろうと、1月28日29日、札幌市にある北海きたえーるで川崎ブレイブサンダース(以下・川崎)と対戦した。

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 GAME1は、42-44と川崎2点リードで折り返すも、第3クォーターに川崎#0藤井祐眞の連続スリーポイントシュートや、#21納見悠仁のブザービーターなどで点差を広げられ、79-98で敗戦、9連敗となる。
 しかし翌GAME2、北海道#12ブロック・モータムが1クォーターから17得点をあげるなどリードして試合を進める。3クォーター川崎の猛攻にあい1点差まで詰め寄られるも、4クォーターには再び突き放しに成功。この日限定の赤いユニフォームで戦った試合、詰めかけた4,344人のファンを前に、ようやく勝利を掴み喜びを分かち合った。

バスケットボール人生において大きな出会い レバンガ北海道 寺園脩斗
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 なかなか勝利することができなかった中でも、チームメイトに積極的に声をかけ引っ張り続ける姿があった。ポイントガードの#0橋本竜馬と#4寺園脩斗だ。

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試合後、北海道在籍2シーズン目となる寺園に話を聞くことができた。「勝てていないチームは、負けたら下を向き、より落ち込み悪循環になる。立て直せないままシーズンが終わってしまう」こともある。北海道に移籍後、「橋本竜馬さんがチームがずっと負けてしまっている時も一人で鼓舞する姿を見た。僕もガードとしてそうじゃなければいけない」と、昨シーズン途中から「絶対に落ち込まない」と強く誓い、声掛けも橋本に続いて率先して行っている。たとえ試合に負けてしまっても、「その瞬間に反省をし、次の試合には気持ちを切り替えること」を徹底した。

バスケットボール人生において大きな出会い レバンガ北海道 寺園脩斗
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 「僕のバスケットボール人生において、佐古賢一ヘッドコーチと橋本さんとの出会いはかなりプラスなこと」と語る。バスケットボールは「技術なども大事だが、何よりもメンタリティが大事。シュートやドリブルの技術を身につけてもメンタル面で負けては表現できない」とふたりから学んだ。過去の自分を振り返れば、「自分の調子の良し悪しで消極的になったり、シュートも狙わなくなっていた」が、現在は「相手をなぎ倒すくらいの気持ちでゲームに入る」ようになった。自分の持ち味は「縦に切っていくこと、得点を狙うことだ」という。「ブレずにやっていく」と力強く語っていた。偉大な先輩たちのもとで共に戦える時間がずっと続くわけではないと理解しているからこそ、「できる限りのことを吸収し体現したい」と臨んでいる。

バスケットボール人生において大きな出会い レバンガ北海道 寺園脩斗
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 寺園は、東海大学卒業後、社会人バスケットボールチーム・九州電力アーティサンズでプレーを続けた。バスケに専念できる環境に身を置くため、Bリーグに挑戦。北海道以前は、三遠ネオフェニックスでプレーした。そんなキャリアから、「バスケに集中できる環境は当たり前ではない」と知っている。感謝の気持ちは人一倍強い。自らの挑戦と努力で掴んだ現在の位置。今シーズン、「プレータイムが減っていて竜馬さんにも、戦術面では佐古さんにも迷惑をかけている」と悔いる。GAME2の終了時、勝利の瞬間には涙をこぼしていた橋本の姿。間近でそんな先輩の存在、背負うものを見つめているからこそ、「プレーを安定させ、浮き沈みなくシーズンを終えたい」と寺園は誓った。

バスケットボール人生において大きな出会い レバンガ北海道 寺園脩斗
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 また、「苦しいシーズンを送っているが、とにかく自分のできることを一生懸命やり続けることがチームに必要」という橋本は、寺園について、「得点やディフェンスのファイトなど試合に影響を与えられることを何かひとつでも見つけることが勝利につながると思う。匂いを嗅ぎ分けながら試合をしていくことで、寺園脩斗の存在価値はどんどん上がってくる。自分もそうして積み重ねてきた。彼に伝えられることは日々伝えている。これからも変わらない。今日も素晴らしいプレーをしてくれた」と評価した。

バスケットボール人生において大きな出会い レバンガ北海道 寺園脩斗
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 チームは東地区最下位に沈む。シーズン後半戦、この先も続く厳しい戦いを前に寺園は、「挑戦することを忘れたらそれまでだ。悪い雰囲気がたとえ出たとしても、やるべきことをやり続けることにチーム全員でフォーカスしたい」と気持ちを新たにした。中地区の強豪川崎相手に100点ゲームで勝利をおさめたことは確実に自信になったことだろう。この先につなげることも重要。「ここから這い上がるポテンシャルはあるチームだ」と寺園は最後に語った。

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文:木村英里
写真:Rune

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