バイウィーク明け、11月30日、12月1日に川崎市とどろきアリーナで行われた川崎ブレイブサンダース対アルバルク東京。両日、88-66、80−62とA東京は快勝し連勝を飾った。
GAME1終了後、「バイウィーク明けで展開が重くなると最初から思っていました」と振り返ったザック・バランスキー。両試合ともに3クォーター終了間際にスリーポイントシュートを沈め、川崎を突き放す勢いをチームにもたらしていた。GAME1ではバンクショットが決まった。「福澤晃平から岡本飛竜、そして僕にいいパスが回ってきて、みんなの思いが繋がったバンクショットだったかな」と笑顔を見せていた。
昨シーズンからキャプテンとしてチームをまとめている。
「自分のエゴを捨てて、常にチームに必要なことを優先してやるようにはしています。もちろん一人の選手として試合に出て活躍したいという気持ちはありますが、うまくいかない時もあります。態度に出さず、チームのためにベンチから声を出したり、普段の練習や試合では、英語と日本語が喋れるので、チームのコミュニケーションが良くなるように、中継役、架け橋として意識したりしています」
常にチームファーストで行動し、大事なところでチームの勝利を手繰り寄せる得点を決めるキャプテンだった。
今年6月には娘も誕生した。「娘が生まれて、より頑張らなきゃいけないなとは思いますし、娘にはかっこいいパパだと憧れを持って欲しいです。ザックがパパでよかったと思ってもらえるような選手になりたいと思っています。守るものが増えた分、より頑張っていきたいです」と父親としての素顔をのぞかせた。遠征時に苦労をかける妻・愛子さんのことも気にかけ、「奥さんが誰にも見えないところで頑張っている分、僕はここで頑張って、奥さんには家族で頑張っていると思ってもらえたらいいなと思っています」と、家族への想いが原動力となっている。
「たぶん後で、あの最後のバンクして入ったシュートはまぐれでしょって言われます」と笑っていたが、愛子さんもプレーヤーだったからこそ、「全部理解してくれます。その日の試合展開的に話しかけない方がいいなと感じたら、ショッピングやファッションの会話に乗ってくれます。自分の気持ちを言わなくても一番最初に理解してくれるんです」と最高のパートナーだ。
チーム内でも選手の気持ちを理解できるスタッフが増えている。山口祐希アシスタントコーチ兼スキルコーチに加えて、今シーズンからは友利健哉アシスタントコーチ兼スキルコーチとBリーガーとしての経験があるスタッフがさらに加わった。「コーチにも色々な見方があることは良いと思っています。選手の気持ちをとても理解してくれていますし、一人ひとりの長所をすごく伸ばそうとしてくれたり、弱点を補おう、成長させようとメニューを考えてくれます」と話す。選手経験者だからこそ、選手に寄り添える部分も大きいのだろう。
信頼できるメンバーが周りに揃う。今シーズンこそは、再びリーグの頂点に立ちたいところだ。この連勝で中地区首位となったA東京。次節はアウェーで長崎ヴェルカと対戦する。
