福島ファイヤーボンズ 地元に根付いたクラブを支えるスポンサーの存在 balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

福島ファイヤーボンズ 地元に根付いたクラブを支えるスポンサーの存在

福島ファイヤーボンズ、クラブ創設から10年という月日が流れた。第24節を終え、ここまでの戦績は18勝27敗、東地区5位に位置している。

この10年、福島を支え続けているスポンサーがいる。1950年創業、東日本を中心に娯楽施設や飲食店などを経営する株式会社ニラクである。親会社の株式会社ニラク・ジー・シー・ホールディングス 取締役/執行役専務の大石明徳氏に話を聞いた。

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ニラクは、クラブ創設当初からスポンサーとして支援を続けている。
「(郡山市で専門学校を運営している)FSGカレッジリーグが、東日本大震災後、外で遊ぶことができずにいた子供たちに、学生たちが運動の機会を与えようと室内で行えるバスケットボールをと提案したことがはじまり。チーム組成前から、地域で何かできないかとお話をいただいていた。検討していくうちにbjリーグに加入することが決まって、設立当初から支援させていただくことになった」
ニラクは、地元の企業として彼らの姿勢に感銘を受け賛同したのだ。

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実は、大石さん、学生時代はバスケットボールプレイヤーだった。ポジションは、ガード。「河村勇輝みたいなポイントガードだった」と笑う。
スポンサーとしてだけでなく、福島を応援するお一人でもある。できる限り会場へ足を運び声援を送っている。ブースターの方々から声を掛けられることもしばしば。10年の月日を感じている。
「bjリーグの頃から地域振興やスポーツ振興、地域との共生を目指していた。そこに今も変わらず賛同」している。

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ニラクの取り組みの一つで変わらず続けていることがある。
「ホームゲーム、アウェー側のゴール下にシートを買っている。そこには、子供たちやハンディキャップのある方々に観戦の機会をと、地域と協力しながら招待している。初期の頃は2階にもシートを購入し子どもたちを招待したこともあった」という。
「会社運営、クラブ運営には地域との共生が大切です。ボンズはまさにその役割を担っていると信じている」のだ。

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これまでに招待を受けた方々からは、
「ニラクさんありがとう」
「ファイヤーボンズのファンです、応援しています」
「外出の機会が少ないので嬉しいです」
「家族で楽しみました、また応援に会場へ行きたい、すごい迫力でした」
「明日からまた頑張ろうと思います」
「郡山がますます発展すると良いです」
などの声が寄せられているそうだ。

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福島ファイヤーボンズを運営する福島スポーツエンタテインメント株式会社マーケティング部の仲亀敦部長は、「地域のご支援がなければ運営は成り立たない。もちろん競技力は避けては通れないが、ただ強いだけで良い訳ではない。運営母体が識学に変わり、県外からのご支援も数多く頂戴しているが、より地域の方々に応援しようと思っていただける存在にならないと。そういう意味でニラク様はじめスポンサーの皆様は心強い存在」と語る。

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この10年、ボンズの愛称で親しまれるようになったクラブ。Bリーグが発足するという大きな変化もあった。さらに過去には債務超過の課題に直面しクラブ存続の危機を迎えたこともあった。「クラブ運営はビジネスという視点もあり、経営は難しい」と、変わらずニラクは支え続けた。チームスタッフや選手などの編成も毎年変化がある。その中で大石氏は、「クラブ運営に携わるスタッフ方々の成長を最も感じている。地域の関わりをどう持つかについてはだいぶ経験を積んだようだ。確実に地域に浸透していると感じる」と語る。

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ただ福島県内は広い。「中通り、浜通り、会津は文化も違う。中通りだけでなく浜通り、会津となると地理的にも離れている。県内としてはまだまだ可能性がある。さらにクラブが安定した運営ができ、クラブとして強くなればファンも当然増えるだろう」と続けた。

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創設当初は、震災復興を目指しその象徴だったクラブ。もちろん、今後も変わらない。しかし、「プロスポーツとしての面もだんだん求められるようになってきた。復興を忘れることなく、プロチームとしての在り方が問われてくるだろう。チケット収入が増えることがバロメーターになる。毎試合、観客2000人を越えること。負けている時にも応援することは楽しいが、新規ファンを獲得するためにも、チームが強く勝っていくことが基本だろう。そうすればメディア露出も増えるはず」と、課題もまだまだある。

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「バスケットボールだけでなく、スポーツは会場で観戦することが一番。応援しているチームが例え負けても、選手の息遣い、会場で聞こえる音や雰囲気を感じればファンになるはず。勝ったときは会場の一体感も含めてその喜びはひとしお。」足を運び続けてもらえる努力を怠らないこと、これからもボンズの挑戦は続く。

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以前、大石氏は「クラブとして、成長はすぐに結果として表れない。今シーズンは見ていて楽しい選手が増えた。シーズン当初より選手の怪我が多かったこともあり苦しいが、最後までやっぱり諦めないことが一番大事。今負けが混んでいるけれど、まだ挽回できる試合数は残っている。チーム戦略とそれに従った各試合でのゲームプランが選手と噛み合ってきていると感じている。地力はあると思うし、選手には自分たちの強みを前面に出し、自分たちを信じてプレイをして欲しい。改革は今シーズンに限ったことだけではなく、この先も常に続くもの。まず地域に根付いたクラブであり、地域と共にという点が大事だと思う。そこを目指し、そこだけは忘れないで頑張っていただきたい。プロのクラブがどうあるべきか、フロントや選手の努力はもちろんのこと、クラブもファンもスポンサーも同じ方向を向き、それぞれがそれぞれと良い関係を続けていかなければならい」とメッセージを送ってくれた。

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そんなスポンサーの方々の存在はクラブにとってもファンにとっても心強いはず。今シーズンもできる限り会場へ足を運んでいるという大石氏は、「バスケットボールはファンとの距離が近い。瞬間だけではなく、長い目でおらが街のクラブを応援してもらえたら。ご家族、お友達を誘ってぜひ来場を」と呼びかけていた。

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最後に、「これからもできる限り支援は続けたい。ここまで来たからには一緒にB1へ行きたい。チームの改革が進み、たとえステージが上がっても、地域共生の精神とチーム発足の思いだけは忘れないで欲しい。それだけだ」と力強く語ってくれた。
この先も福島ファイヤーボンズの歴史は10年、20年と紡がれていく。近い将来、ボンズが応援してくれるスポンサーやファンとともにB1昇格を果たすところを見届けたいものだ。

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3月11日には、東日本大地震から13年を迎える。9日10日に須賀川市の円谷幸吉メモリアルアリーナで行われる第25節「BONDS UP DAY」では、越谷アルファーズと対戦する。開催を前にクラブは「被災された方々への追悼の意を表するとともに、福島が前に進んでいくために皆さんとの絆(BONDS)を高める日にしていきたい」と発信している。
試合を通して、改めてクラブと福島の方々が共に歩むことを再確認する時間にしてもらいたいと思う。

「BONDS UP DAY 2023-24」の特設ページはこちらから

文:木村英里
写真:オガワブンゴ

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