アルバルク東京という組織は家族のような存在　琉球ゴールデンキングス アレックス・カーク

現在東地区首位を走るアルバルク東京（以下・A東京）と西地区首位の琉球ゴールデンキングス（以下・琉球）の対決に注目が集まるB1リーグ第21節。Bリーグ開幕戦以来7年4ヶ月ぶりに国立代々木競技場 第一体育館で行われた対戦、GAME1は延長の末91-80とA東京が勝利、GAME2は76-74琉球が勝利した。

1月30日、琉球は#53アレックス・カークの帰化選手登録が完了したと発表。強力なインサイドが完成した。
今節対戦したA東京はカークにとって古巣というだけでなく、「自分が（日本で）初めて所属したのがA東京。6~7年、一緒にプレーした仲間で兄弟のような感覚に近いと思っている。A東京という組織も家族のような存在」と語る特別なチーム。

カークは、帰化にあたって、「#10ザック・バランスキー、鈴木マネージャーらがA東京在籍時から帰化申請のサポートをしてくれた。#11セバスチャン・サイズやサンロッカーズ渋谷の#10小島元基など親密に過ごしてきた仲間からも色々メッセージをもらい、嬉しさが一層増した。帰化申請が通った後、昨日今日の試合でもメッセージをもらい会話をすることができて嬉しく思っている」と、思いを明かした。

対戦したA東京の#21平岩玄にカークのことを問うと、「一番練習してきた回数が多かった選手。日本語を勉強し始めてちょっとずつ会話もできるようになり、常に気にかけてくれる兄弟のような、自分を高めてくれる存在だった」のだという。

カークは「良い先生。インポート選手としてトップレベルのピックアンドロール、ディフェンス、ブロック、全てにおいて吸収できる部分があった。もちろんやり合う中で、お互いの力を引き出していたところもある。練習で彼に通用することは試合でも通用する。失敗したら改善することの繰り返し」と、多くのことを学んだ。
平岩にとっても琉球は「特別指定選手で少し在籍したチーム」、カークとの再会含め貴重な時間となったようだ。またチャンピオンシップでの対戦を期待したい。

古巣との対戦を終え、「アルバルクの方にも感謝」と語ったカーク。今後、琉球が連覇を成し遂げるために、帰化選手としてのカークがフィットしていくことが当面の課題だろう。さらにどのようなチームへと変化していくのか注目だ。

文：木村英里
写真：佐渡一翔