アルティーリ千葉 B2リーグ昇格決定
B3リーグからB2リーグへ。昇格をかけた大一番に挑んだトライフープ岡山(以下岡山)とアルティーリ千葉(以下A千葉)。5月28日東京体育館で行われたB2昇格戦は100-69と大差でA千葉が勝利した。
A千葉は、#11杉本慶や#9藤本巧太が気迫溢れるプレーで序盤からチームを牽引し得点を重ねるなど終始岡山を圧倒。コート上に立つ選手のみならずベンチの雰囲気も含め、エナジーレベルの高さが際立っていた。杉本は24得点11アシストとダブルダブルの活躍を見せ、スリーポイントシュートは80%の高確率で決めていた。#30イバン・ラベネルが21得点、#42ケビン・コッツァーが20得点、藤本が17得点と4人が2桁得点をあげ攻撃力が爆発。アンドレ・レマニスヘッドコーチは「うちの良い強みが出せた」と満足気だった。
B3リーグを制しB2昇格を既に決めている長崎ヴェルカとともに、新規参入チーム同士が昇格を決めた形となった。長崎優勝で幕を閉じたレギュラーシーズンから1ヶ月という期間を経ての昇格戦だった。その間、どのような気持ちで過ごしていたのだろうか。balltripMAGAZINEは、会見に臨んだ杉本とラベネルに聞くことができた。
杉本は「プレッシャーが無かったといえば嘘になるが、今日の試合もレギュラーシーズンの試合と重さは一緒だと考えていた。昇格がかかる特別な試合であることに変わりはないが過度なプレッシャーではなく、いつも通りのプレッシャー」だったと程よく普段通りの緊張感の中で臨むことができていた。そんな杉本は、B2リーグでも闘志みなぎるプレーで観客を沸かせてくれるはず。
またラベネルは「この1ヶ月という時間も、レギュラーシーズン同様にコロナ禍でもあり怪我で4人いない中で、長くて辛い1ヶ月だった」と振り返った。ただ、そのような状況でも「このチームで乗り越えて誇らしく思う。来シーズン以降に関しても、フルメンバーで戦えること、今シーズン積み上げたものをどれだけ出せるかも楽しみだ」と既に来シーズンに目線は向いていた。
会場には、開催地が東京だったこともあり多くのファンが詰め掛けていた。中には#24大塚裕土にとっては元チームメイトである川崎ブレイブサンダースの#34パブロ・アギラールなどの姿もあり、試合後に挨拶を交わし言葉を掛け合う姿がとても印象的だった。今シーズン、新たな挑戦の先としてA千葉を選んだ。しかし「自分がリーダーシップを発揮すればすぐにチームのケミストリーが生まれると想像していたが、なかなかアプローチすることができなかった。来シーズン、反省して上手くみんなに伝えていきたい」と、昇格を決めたものの大塚には課題が残っている。ファンや仲間に変わらず戦い続ける姿を来シーズンもぜひ見せてほしい。大塚の挑戦の先にどんな景色が待っているのかも楽しみにしている。
B2リーグは今シーズンよりも難しい戦いが待っている。変わらず長崎ヴェルカというライバルチームとも戦わなければならない。バスケットボールファンからすれば、とても魅力的なリーグ。来シーズン、A千葉がその中でどのような戦いを見せるのか、各選手たちの活躍とともに楽しみにしたいと思う。