長崎ヴェルカ 第97回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会3次ラウンドへ進出
9月23日、長崎ヴェルカは愛知県稲沢市にある豊田合成記念体育館ENTRIOで第97回天皇杯全日本バスケットボール選手権大会2次ラウンド7回戦を戦った。
相手は同じくB3リーグに所属している豊田合成スコーピオンズ。結果は99-73で勝利した長崎が来月開催される3次ラウンドへ駒を進めた。
長崎はこの2次ラウンド、東京八王子ビートレインズ(今月19日に対戦)、さいたまブロンコス(20日に対戦)と今シーズンから参戦するB3リーグで共に戦うチーム相手に勝ち進んできた。豊田合成との7回戦を終えて伊藤拓摩GM兼HCは「40分のうち、35分は自分たちのやりたいことはできた。ただ、残りの5分に関しては集中が切れていたのでそこが課題」と試合後に振り返った。
B3での挑戦を占う意味でも重要な公式戦であった。この3勝は自信に繋がる。「手応えはある。ただ、他のクラブも長崎のことをスカウティングしてくるはずなのでシーズンはもっとタフになるはず」と気を引き締めた。
またキャプテン#4狩俣昌也は、長崎の強みは「ペース」だと話す。長崎は展開の早いバスケットボールを目指しチーム作りをしてきた。しかし「ペースが上がる分、ターンオーバーなどのミスが増える。だからこそ、自分たちのシュートで終わること。また、そこから起こりえる相手のファーストブレイクの機会を与えないことが重要」と課題に挙げた。
しかしチームの仕上がりは順調そうだ。伊藤GM兼HCから見てもチーム内の雰囲気は良いと感じている様子。「ベテラン選手が経験を通して彼らの目線で若手選手に教えている」シーンも垣間見られるという。B1経験者も多いチームだからこそ、若い選手たちが萎縮してもおかしくない。そのあたりはベテラン選手たちがわきまえている。「うまくフォローすることは自分の役割」と狩俣は語る。狩俣だけでなく#32ハビエル・カーターや#34ジェフ・ギブスなどベテランも積極的に声を掛け、選手同士よくコミュニケーションを取っているように感じた。
3次ラウンドではいよいよB1のチームと戦うことになる。10月30日、佐賀県にある唐津市文化体育館でサンロッカーズ渋谷に挑む。「やっとB1クラブとプレーができるチケットを勝ち取った。(サンロッカーズ渋谷は)格上のクラブなのでしっかり準備しないと戦えない」と伊藤GM兼HC。狩俣にとってみれば、つい昨シーズンまで戦ってきた選手たちと再び対戦することになる。「すごく楽しみ。僕たちが数年後目指しているところはそこ。今の自分たちの立ち位置を感じれる機会」と期待を寄せた。
3次ラウンド前にはいよいよB3リーグも開幕。10月2日3日、長崎は鹿児島レブナイズとアウェーで対戦する。伊藤GM兼HCは「やっと皆様の前で試合ができる。元気を与えるような試合がしたい」と力を込めた。また狩俣はファンに向けて「楽しみに待っている方とやっと近付ける機会がいよいよ始まる。僕も楽しみ。一緒に楽しみ、一緒に戦って欲しい」というメッセージを送った。まもなくリーグ戦の幕も開ける。勢いに乗る長崎の快進撃は続く。