
B.LEAGUE FINALS 琉球が築いた時代か、新時代を切り拓く長崎か
りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26への進出チームが決定した。ともに西地区を勝ち上がってきた長崎ヴェルカと琉球ゴールデンキングスが顔を合わせる。長崎は初のFINALS進出。対する琉球は、5大会連続のFINALS進出となる。
FINALSを前に、B3リーグ徳島ガンバロウズに所属し、balltrip MAGAZINEでも連載を執筆している中務敏宏が見どころなどについて熱く語った。
Q. 決勝の組み合わせについて、印象を教えてください。
インサイドを圧倒し、5大会連続のFINALS進出を果たした琉球を見ればわかるように、近年、特にチャンピオンシップのステージではインサイドの強いチームが勝つ傾向がありました。長崎は、Bリーグの中では希少な、ファイブアウト(5人のオフェンス選手が3ポイントラインの外側に広がることでインサイドにスペースを作る戦術)をベースにしたチームです。今シーズン、全員が外からも得点を取ることができ、走ることもできて、プレッシャーをかけることもできるバスケットを証明し続けてきました。強さを証明してきたバスケットと、新しいバスケットの形、この2つの対比ができた面白いFINALSの組み合わせになったと思います。


Q. 琉球と長崎、それぞれの注目選手は誰ですか。
琉球はヴィック・ロー選手です。チャンピオンシップを見ていると、勝負どころで得点を取ったり、ゲームを支配する影響力を発揮したり、調子が良いですね。彼は、勝利のために自分を抑えてでもチームに貢献できる、みんなが欲しいと思うタイプの選手です。

対する長崎は、イヒョンジュン選手です。以前、大阪エヴェッサでプレーした時は、シーズン途中から加入して限られた期間だけでしたが、長崎ではシーズンを通して45%を超えるスリーポイントシュートの成功率を誇り、高いレベルでやり続けていること。シュート確率が落ちなかったことは、長崎にとって大きな収穫だったはずです。

Q. 琉球の桶谷大ヘッドコーチは、SEMIFINALS後の会見で、琉球の強さについて「総合力」と表現していました。琉球の総合力とはどんなものでしょう。
僕は日替わりヒーローがいることだと思います。レギュラーシーズンから、プレータイムに問わず、最終的なチームのゴール地点にいくために、各々の仕事が明確なのではないでしょうか。チーム作りの中でやるべきことが徹底されていて評価をされるから、雰囲気の良さに繋がるのだと思います。また、クラブだけでなく、これまで築き上げてきたファンの方々との一体感は、さすが。素晴らしいですよね。

Q. 桶谷HCは、SEMIFINALSについて「8クォーター全て相手に勝っていること。これはモメンタムを簡単に渡さなかったからだ」とも振り返っていました。
シーズンを通して妥協しなかった積み重ねが、結果としてそこに結びついたんじゃないでしょうか。普段の積み上げの差なのではないかなと思いました。それだけチーム、組織として積み重ねてきたんだなと思うので、その点に敬意を表したいですね。
Q. 対する長崎は、創設から5シーズン目でFINALSにまで辿り着きましたね。
まず長崎のバスケットは、黒船襲来、それくらいのインパクトで勢いがありますよね。そしてクラブとして、創設してから目的に向かって突き進む強さが際立っていると思います。クラブがやろうとしたことを現場の皆さんがきちんと表現していて、見事ですね。
例えば、長崎のスタイルを完成度高く表現できているのは、ディレクター・オブ・スポーツパフォーマンスの中山佑介氏の存在が大きいと思います。5シーズン徹底して、近年のバスケットの体作りはこうあるべきということを現場に求め続けて、築き上げた強靭な肉体と精神力は大きな武器ですね。

Q.読者のみなさんにメッセージをお願いします。
これまでBリーグを牽引してきた琉球に、完成度が高く新しいスタイルを築き上げた長崎のバスケットがどこまで通用するのか。それとも木っ端微塵にしてしまうのか。僕ら選手や、周りのコーチ陣とも「楽しみだね」と言い合っています。Bリーグ10年目の節目で変革の時。一つの時代の境目にいると感じますよね。どちらが勝つのか、一緒に楽しみましょう!


Bリーグを牽引してきた琉球と、新時代を切り拓く長崎。中務が語ったように、そこには強さを証明してきたバスケットと新しいバスケットの対比がある。
Bリーグ10年目のFINALS。その先にあるのは、時代の継承か、それとも変革なのだろうか。
りそなグループ B.LEAGUE FINALS 2025-26
GAME1:2026年5月23日(土) 14:30 TIPOFF
GAME2:2026年5月24日(日) 13:05 TIPOFF
GAME3:2026年5月26日(火) 19:05 TIPOFF
※2戦先勝。GAME2で優勝決定の場合は5月26日の実施無し
文:木村英里
写真:琉球ゴールデンキングス、オガワブンゴ

