[balltrip]バスケを撮ろう!_191011_横浜文化体育館

[バスケを撮ろう!]横浜文化体育館でバスケ撮影、カメラ設定やアリーナの撮影環境を。

フォトグラファーのオガワブンゴです。バスケ撮影をしている方のお役に立てればと思いこの連載をスタートしました。撮る位置が皆さんと違うので一概に「こう撮ります」と断言はできませんが、オガワブンゴ的な設定や感覚を書いていきます。バスケ撮影をする方の「ひとまず」的な基準になればと思っていて、その後は撮影する皆さんがどんどんアレンジしてカッコいいバスケ写真を撮ってもらえたら嬉しいです。

B.LEAGUE 2019-20 SEASON B1 第2節 GAME1の横浜ビー・コルセアーズvs秋田ノーザンハピネッツのゲームへ行ってきました。
今シーズン秋田ノーザンハピネッツに移籍してきた古川孝敏選手(琉球から)、伊藤駿選手(SR渋谷から)、細谷将司選手(横浜から)の3選手に注目しました。古川選手は仮面を(鼻骨骨折のため)、伊藤選手は金髪になってましたね。古川選手のフェイスガードも伊藤選手の金髪も似合ってますね、僕は好きです。そして、3年間在籍し昨年まで横浜ビー・コルセアーズのキャプテンだった細谷選手と横浜ビー・コルセアーズのブースターとの関係性がなんとも言えず、アリーナMC豊嶋彬さんの粋な選手紹介と、フリースローのときのブーイング。ブースターはブーイングで細谷選手はフリースローで会話しているというんでしょうか、細谷選手とブースターが3年間で構築してきたものなんだなって勝手に感慨深いものを感じてしまいました。
(以下、横浜ビー・コルセアーズ⇒横浜、秋田ノーザンハピネッツ⇒秋田)

【B.LEAGUEの撮影ルール】
B.LEAGUEでは、試合の写真撮影はOKですが、「明確なルール」があります。
・「試合中の写真撮影」は、「個人での利用を目的とした場合」に限り可能
・「15秒以内の動画撮影」は、「個人での利用を目的とした場合」に限り可能
・フラッシュはNG

※たまに、AF補助光(距離を測るための赤い光)がついている方がいます。これも消すように事前にカメラの設定を確認してください。
その他、ゲーム主催クラブの指示に従い、ルールを必ず守って、ゲーム運営、選手、観戦している周りの方に迷惑を掛けないようにしましょう。

撮影したゲーム

2019年10月11日(金)19:05 TIP OFF
B.LEAGUE 2019-20 SEASON
B1 第2節 GAME1
横浜ビー・コルセアーズ vs 秋田ノーザンハピネッツ
横浜文化体育館

アリーナの印象

横浜文化体育館は古き良き「昭和の匂い」を感じるアリーナです。1962(昭和37)年に開設されたようなのでだいぶ古いですが、個人的には横浜国際プールよりも会場全体がギューッと圧縮されている感があって結構好きです。コートから観客席も近いので比較的撮影しやすいのかなと思います。横浜のユニフォームも影響してるかもしれませんが照明、コート、天井、被写体の背景の色合いバランスが好みです。
また、フリッカーですがカメラの機種次第では出てくる可能性があります。
この「カメラの機種によっては出てくるかも」の根拠ですが、僕が使用しているSONY α7iiiで「フリッカーレス撮影(フリッカーを抑える機能)」をONにしており、フリッカーを検知した際「flicke」の表示がでます。これを根拠にしています。

明るさ⇒問題なし
フリッカー⇒カメラの機種によっては出るかもしれません

フリッカーとは?
蛍光灯の下で撮影した際、発生する可能性が高い「明るさのムラ」のこと

使用カメラ、使用レンズ

・使用カメラ:SONY α7iii
・使用レンズ:FE50mm F1.8 (SEL50F18F)

定番のセットですね。カメラはSONY α7iiiを使用。
レンズもFE50mm F1.8 (SEL50F18F)。久しぶりに85mm(SONY FE85mm F1.4 GM SEL85F14GM)を使用しようかと思いましたが、横浜文化体育館の場合、ゴール下付近までフォトエリアがあり、ゴールの斜め後ろから狙いたく、撮影場所からテストをしたところFE50mm F1.8 (SEL50F18F)で十分行けたのでこちらのレンズにしました。



カメラの設定

●シャッター速度:1/1000
●絞り(F値):F1.8
●ISO感度:1600
●ホワイトバランス:カスタム

それではそれぞれついて。
●シャッター速度
今回は1/1000にしました。
先シーズン横浜文化体育館で撮影した写真を見返しこの設定だったので1/1000にしました。ここ最近はカメラのISO感度の強さに甘えて1/2000前後にしていましたが、今回はこの設定です。ちなみに、twitterFacebook pageのカバーのボールを手に持っている写真はこの横浜文化体育館で撮影した写真です。

●絞り(F値)
今回もF1.8。
明るいレンズを有効活用します。

●ISO感度
今回は1600。
先シーズンの自分の設定に従いました。

●ホワイトバランス
広告板の白を取り込みました。
ホワイトバランスを決めると写真の色味が安定してきます。ぜひやってみてください。撮影後PCで編集する際も便利かなって思います。

バスケを撮るうえでのコツ的な小話

今回は「ご自身のカメラがどこまでISO感度を上げれるか」を知りましょうというお話です。
そのまんまなんですが、どこまでISO感度を上げれるかをぜひ把握してみてください。確認方法は簡単で、どんどんISO感度の数字を上げてチェックしてみてください。なんだかザラザラした写真になってきたなと思ったら、そこがカメラのISO感度の限界だと思ってください。
このザラザラが「ノイズ」なんですが、これがでてきちゃうと写真としてはネガティブな印象になります。あえてノイズを入れたいという撮影以外は必要ないですし、バスケ撮影であれば「ノイズ」は余計な情報になってしまうので正直入れたくありません。
写真は、大きくいうと「シャッター速度」「絞り(F値)」「ISO感度」のトライアングルで決まってきます。バスケ撮影は室内で思った以上に暗いですよね。そして当然ですが、動きが速い。こうなるとシャッター速度を速くしないと基本ブレます。ブレると言うよりも残像のような感じになりますね。「シャッター速度」を選手の動きを止めるように設定した場合、ISO感度で明るさを調整するしかありません(「絞り(F値)」は一番数字が低いところに設定)。ここで、今回のテーマである「ISO感度をどこまで上げれるか」の把握がいきてきます。どこまで上げれるかを知っていれば、シャッター速度をどんどん上げてみることもできますし、シャッター速度とISO感度のバランスをとることもできます。
ぜひ、ご自身のカメラがどこまでISO感度を上げれるかを把握してみてください。
あと、これは僕の意見なんですが、ネットなどで検索すると「このカメラのISO感度はここまで大丈夫」みたいな記事が数多くでてきます。情報として知る・参考にするという意味ではOKかと思いますが、あまり鵜呑みにしない方がベターと思っています。知った上で自分でやってみるというのが大切です。この連載もそうですね。あくまでも僕の意見なだけなので、ぜひ自分の感性であれこれやってみて実体験を積み上げてみてください。こういったちょっとした実体験と自分の感性が写真に個性を与えてくれるはずです!

今回のカメラ設定で撮った写真(Instagram)

[balltrip]TODAY'S FOCUS_2019年10月11日_細谷将司_秋田
[balltrip]TODAY'S FOCUS_2019年10月11日_古川孝敏_秋田
[balltrip]TODAY'S FOCUS_2019年10月11日_ウォッシュバーン_横浜

次回取材予定のアリーナ

・2019年10月16日(水)に開催されるB1 第3節 SR渋谷 vs 北海道 @墨田区総合体育館
・2019年10月19日(土)に開催されるB1 第4節 千葉 vs 川崎 @船橋アリーナ
・2019年10月20日(日)に開催されるB1 第4節 宇都宮 vs 三河 @ブレックスアリーナ宇都宮
・2019年10月22日(火)に開催されるB2 第3節 東京Z vs 信州 @大田区総合体育館

まとめ

僕はシャッター速度、絞り(F値)、ISO感度の設定において、これらの数値を極端に上げ下げすることに躊躇しません。ガンガンやります。賛否両論あるかと思いますが、かなり大胆に上げ下げする方です。カメラの性能が上がっていることも大きな理由の一つではありますが、一度仕事で失敗している経験がそうさせています。写真撮影が仕事としてうまく行き始めていたころ、ウエディングの案件でやらかしました。具体的なことは省きますが、この数値の上げ下げにビビり、またネット情報に固執してしまいかなり不安定な写真になってしまいました。納品自体はなんとかレタッチャーさんのおかげで事なきを得ましたが、これが大きなトラウマになってます。ですので、「このような写真にしたい」と思ったとき、それに合う設定で例えばISO感度をガーッと上げなければいけないときは迷わず上げます。そして可能な限り自分で「試す」ようにしています。
バスケ撮影は動きが早く、撮影場所が暗いため難しい部類に入るかと思います。思いっきり設定を振り切ってあれこれ試してみてください。そして自分の感性を信じてバスケ撮影を楽しみましょう!

オガワブンゴ Bungo Ogawa
バスケやミュージシャンといった動きのある被写体を主に撮影。Podcastクリエイターとしても活動し、「MOOKSTUDY日本の歴史」はランキング上位に常にいる人気番組。
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