[balltrip]バスケを撮ろう!_191006_とどろきアリーナ

[バスケを撮ろう!]とどろきアリーナでバスケ撮影、カメラ設定やアリーナの撮影環境を。

フォトグラファーのオガワブンゴです。バスケ撮影をしている方のお役に立てればと思いこの連載をスタートしました。撮る位置が皆さんと違うので一概に「こう撮ります」と断言はできませんが、オガワブンゴ的な設定や感覚を書いていきます。バスケ撮影をする方の「ひとまず」的な基準になればと思っていて、その後は撮影する皆さんがどんどんアレンジしてカッコいいバスケ写真を撮ってもらえたら嬉しいです。

開幕戦のGAME2川崎ブレイブサンダースvs宇都宮ブレックスのゲームです。
このカードはどうしても取材に行かねばということでとどろきアリーナへ。3Qが終わった時点で宇都宮ブレックスがこのまま押し切るかなと思いましたが、4Qに発生した川崎ブレイブサンダースの怒涛の追撃とそれを後押しする5214人のブースター(クラブ史上最高入場者数)の声援が凄まじかったですね!結果、川崎ブレイブサンダースが勝利をもぎ取りました。
アリーナMCの高森てつさん、最後は声が枯れてましたね。それくらい白熱したゲームでした!
(以下、川崎ブレイブサンダース⇒川崎、宇都宮ブレックス⇒宇都宮)

【B.LEAGUEの撮影ルール】
B.LEAGUEでは、試合の写真撮影はOKですが、「明確なルール」があります。
・「試合中の写真撮影」は、「個人での利用を目的とした場合」に限り可能
・「15秒以内の動画撮影」は、「個人での利用を目的とした場合」に限り可能
・フラッシュはNG

※たまに、AF補助光(距離を測るための赤い光)がついている方がいます。これも消すように事前にカメラの設定を確認してください。
その他、ゲーム主催クラブの指示に従い、ルールを必ず守って、ゲーム運営、選手、観戦している周りの方に迷惑を掛けないようにしましょう。

撮影したゲーム

2019年10月6日(日)16:05 TIP OFF
B.LEAGUE 2019-20 SEASON
B1 第1節 GAME2
川崎ブレイブサンダース vs 宇都宮ブレックス
とどろきアリーナ

アリーナの印象

とどろきアリーナは「色が濃い」ですね、クラブカラーもコートの色も「濃い」です。
ですので、重量感のある写真が撮れるアリーナという印象です。
1Qスタート時はオープニングセレモニーで使用する煙の影響でガスが掛かったようにうっすら白くなりますが、それが抜ければ通常に戻ります。
明るさは、問題ない範囲です。この連載のテーマになってきてますが、フリッカーほぼ大丈夫だと思いますが、たまに出てくるかもしれません。カメラの機種によっては出会ってしまう可能性があります。

明るさ⇒問題なし
フリッカー⇒カメラの機種によっては出るかもしれません

フリッカーとは?
蛍光灯の下で撮影した際、発生する可能性が高い「明るさのムラ」のこと

使用カメラ、使用レンズ

・使用カメラ:SONY α7iii
・使用レンズ:FE50mm F1.8 (SEL50F18F)

定番のセットですね。カメラはSONY α7iiiを使用。
レンズもFE50mm F1.8 (SEL50F18F)。とどろきアリーナのフォトエリアはベンチのすぐ横まで設定されています。このようなフォトエリアの設定がされているときは、ベンチシーンも撮りたいので、その距離を考えこのレンズをチョイスしました。
以前は、2カメだったり複数レンズを使ってましたが、ここ最近は1カメ1レンズで撮影しています。


カメラの設定

●シャッター速度:1/2000
●絞り(F値):F1.8
●ISO感度:5000
●ホワイトバランス:オート

それではそれぞれついて。
●シャッター速度
今回は1/2000にしました。
とどろきアリーナは前述しましたが、「色が濃い」アリーナです。結果としてどうしても「重い写真」になる印象があります。まさに重量感たっぷりな写真ですね。これをポジティブなものにするかネガティブなものにするかは撮影者次第になりますが、僕としてはやっぱりポジティブなものにしたい。この重量感たっぷりな環境をいかすために、潔くスパッと切り取ってしまおうと考えました。もう少し速いシャッター速度にしようかと思いましたが、練習を撮っていて、一番しっくりきたのが1/2000だったのでこの数値にしました。

●絞り(F値)
今回もF1.8。
明るいレンズを有効活用します。

●ISO感度
今回は5000。4000にしようかとも思い最後まで悩みましたが、最終的には5000で設定しました。

●ホワイトバランス
とどろきアリーナをオートで撮った場合はどうなるかを把握したかったので今回はオートです。

バスケを撮るうえでのコツ的な小話

僕が写真を始めたとき、著名なアートディレクターの方から「とにかくたくさん写真をみなさい」とアドバイスを受けました。当時は必死だったのでとにかくその言葉を信じ込んであれこれ漁るように、それこそ盲目的に「みて」たんですが、あるとき「自分の好きなテイスト」に気づき始めました。テイストというのは、雰囲気や色味、構図など写真の要素のことですね。「これは好き」とか「これはちょっと違うな〜」みたいな感じで自分にフィットするものしないものがわかるようになってきました。今振り返るとこのあたりから撮る写真が変わってきたような気がしています。
これ、何が言いたいかというと、自分の好みを知るという作業をすることで「写真を撮る」ときにいかせるんですね。つまりイメージの引き出しが増えてきます。この「みる」という作業は、イコールで自分を知るということなり、結果として撮る写真に反映されてくると僕は考えてます。
今もプロアマ問わず「良いな〜」というフィルタリングをかけてよく「みて」います。それこそ自分の養分にしている感じですね。僕は評論家ではないので評論することに全く興味はありませんが、グッとくるような写真をみることは好きなので、時間のあるときにピンタレストやインスタグラムでチェックしています。
「撮る」こともそうなんですが、ぜひ「みる」というのもオススメです。バスケ写真だけではなく様々なジャンルの写真を「みて」ご自身の好みを知ってみてください。思いのほか楽しい時間になると思いますし、バスケを撮影するときに跳ね返ってくるはずです。

今回のカメラ設定で撮った写真(記事)

今回のカメラ設定で撮った写真(Instagram)

[balltrip]TODAY'S FOCUS_2019年10月6日_ライアンロシター_宇都宮
[balltrip]TODAY'S FOCUS_2019年10月6日_喜多川修平_宇都宮
[balltrip]TODAY'S FOCUS_2019年10月6日_ニック・ファジーカス_川崎

次回取材予定のアリーナ

・2019年10月11日(金)に開催されるB1 第2節 横浜 vs 秋田 GAME1@横浜文化体育館
・2019年10月12日(土)に開催されるB1 第2節 A東京 vs SR渋谷 GAME1@アリーナ立川立飛
・2019年10月13日(日)に開催されるB2 第4節 群馬 vs 青森 GAME2@ヤマト市民体育館前橋

台風の影響がどこまであるかわかりませんが、このスケジュールで撮影に行く予定です。

まとめ

お気づきの方もいるかもしれませんが、連載記事のアイキャッチ画像は各アリーナの天井付近を使用しています。アリーナの天井をみるのが僕は好きで、本当にアリーナごとに全く違うんです。設計した方があれこれ悩みながら作ったのかな〜なんて思いながら眺めています。演出家の友人がミュージカルのホールが好きと言っていました。同じような感覚ですね。天井も写真の背景になりえるのでぜひ意識していただければなって思います。そして、バスケ撮影もそうなんですが、ちょっと視点をずらしてもらって「バスケ以外」も撮影すると面白いのではないでしょうか。アリーナではバスケ以外にも被写体はありますよね。ゴールだったり、コートのラインだったり、天井もそう、一緒に来ている方を撮ったりと楽しみ方はたくさんあります。バスケ空間にいるんですから、バスケ写真はもちろん、それ以外の写真を撮ったりして楽しんでみてください!

オガワブンゴ Bungo Ogawa
バスケやミュージシャンといった動きのある被写体を主に撮影。Podcastクリエイターとしても活動し、「MOOKSTUDY日本の歴史」はランキング上位に常にいる人気番組。
●オガワブンゴか書いている記事一覧はこちらから
●twitter : @ogawabungo
●Instagram : @ogawabungo_basketball

[balltrip]バスケを撮ろう!_2

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