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アルティーリ千葉昇格へのラストピース 長谷川智也「プレーオフ・クォーターファイナルで流れを掴むために」 balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

アルティーリ千葉昇格へのラストピース 長谷川智也「プレーオフ・クォーターファイナルで流れを掴むために」

3月15日、ライジングゼファー福岡に勝利しB2リーグ東地区優勝を決めたアルティーリ千葉。また、翌日にはファイナルまでホーム開催も決定した。

アルティーリ千葉昇格へのラストピース  長谷川智也「プレーオフ・クォーターファイナルで流れを掴むために」

今シーズン、A千葉に加入しチームを支え続ける#8長谷川智也は、「一つの通過点ですが、3年連続で東地区の優勝を取ることができました。簡単なことではないし、チームが一つになって成し遂げられたことなのですごくインパクトはありますし、このまま流れに乗っていけたらいいかなと思っています」と話す。

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昨シーズン、A千葉は長谷川が在籍していた越谷アルファーズに敗れ、昇格が叶わなかった。残念ながらB2リーグ優勝は果たせなかったものの、長谷川は越谷をB1リーグ昇格へと導いた一人である。昇格へ向け、残りのレギュラーシーズン11試合をどう過ごすべきか。

「プレーオフのモードに入るということがすごく大事なんです。急にできることではないので、シーズンが始まってからチームにずっとそういう話をしてきました。選手一人ひとり、意識や責任感とかは全然変わってきていると思います」

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昨シーズンの越谷での経験は大きい。越谷を率いる安齋竜三ヘッドコーチは、宇都宮ブレックスをB1リーグの頂点に導いた日本有数の名将だ。プレーオフの戦い方をよく理解している。「竜三さんから肌で感じて、学ぶことができました。僕が全てを伝えることはできないですが、このチームに合ったような伝え方をしなければいけないなと思っています。竜三さんは、アメとムチの使い方がすごく上手い人で、ムチムチムチムチと60試合ムチで来てプレーオフでアメが来るみたいな感じです。このチームへのアプローチはそれとはまた違うので、何がそのアメ、スイッチなのかわからないですがみんなで探しながらやろうと思います」と模索している。

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「プレーオフなど大舞台は、少し選手のエゴだとかそういうのがどんどん出てくる場所だと思います。それを出し切ることが一つの鍵です。中途半端だと乗り切れないし、それが一人だけでもたぶんダメだと思います。誰かがスイッチを入れてギアを入れ替えた時に、全員が同じ船に乗ることができるかはすごく大事です。僕が来た意味はそういうことだと思います」
昨シーズン、越谷にあってA千葉に足りなかったもの。長谷川だからこそ感じられることを、どうチームに伝え還元していくことができるか挑戦中なのだ。

さらにコンディションも重要になる。プレーオフにどれだけ良い健康状態で臨むことができるのか。「疲労や怪我がない選手はいないと思います。本当に痛かったら無理してやる時期ではないので、メンテナンスをしっかりとやらないといけない、今までより時間をかけてやろうね」と選手のミーティングでも話をしているという。

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クラブ設立当初からキャプテンとしてチームを率いてきた大塚裕土とはまた違った形でチームに勢いをもたらし続けている。
「加入してから彼と話して、いろいろ抱え込んで来たんだなというのは感じています。彼ももう3年目のトライなんですよね。手助けできればいいなと思って僕も来たので、今も切磋琢磨、毎日言い合いながらやり合っています。同じポジションなので、持ちつ持たれつといった関係性を築けているのですごく楽しいですね」

アルティーリ千葉昇格へのラストピース  長谷川智也「プレーオフ・クォーターファイナルで流れを掴むために」 balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

長谷川の周りには自然と笑顔が溢れる。今シーズン加入した新たなチームで、ここまでどうチームと向き合ってきたのか。
「もちろん試合に出てコートに出て活躍することも一つで、まだまだそこは諦めてはいません。ただいろいろな向き合い方、携わり方があるし、みんなを笑顔にすることが僕の一つの武器です」
ベンチにいる時間の方が長い。コートに立つことが叶わない試合もある。それでも長谷川のチームへの貢献度は計り知れない。ベンチで誰よりも仲間を鼓舞し盛り上げる姿が印象的だった。

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チームとしては今シーズンも昇格を逃すことは許されない。3度目の正直で臨む今シーズン。
「プレーオフはとても難しい舞台だと思うので、セミファイナルだけを見据えるのではなく、クォーターファイナルがすごく大事。そこで流れを掴めるか、どれだけ調子に乗れるかが非常に大きいですね。そして僕は、去年越谷では優勝できなかったので、必ず優勝を掴み取りたいと思います。もうそこだけですね」
長谷川の言葉は力強かった。昇格へ向けた最後のピースと言われる長谷川の存在感は、プレーオフに向けてより増してくるのだろう。

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文:木村英里
写真:濱田茉里

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