ありのままの自分で、目指すはチャンピオンシップ出場 京都ハンナリーズ 川嶋勇人 balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

ありのままの自分で、目指すはチャンピオンシップ出場 京都ハンナリーズ 川嶋勇人

1月4日5日、西地区4位の京都ハンナリーズと西地区3位の大阪エヴェッサの試合がかたおかアリーナ京都で行われた。京阪ダービーと呼ばれるこのカード、GAME1を78-75で京都が勝利したものの、GAME2は83-94で大阪が勝利し、1勝1敗の引き分けで終えた。

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京都が勝利したGAME1は、前半から接戦となった。第3クォーターに京都は最大12点リード。その後、第4クォーターには大阪が追い上げる展開となるもリードを守り切った京都が勝利を掴んだ。
試合終了後、ロイ・ラナヘッドコーチは「シーズンの中でもディフェンス面で非常に良い奮闘が見られたゲームだったと思います。チームが一丸となってプレーをした結果で、多くの選手が自分たちの強みを出せていました」と、2025年初戦の良いスタートに手応えを感じていた。

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昨シーズンは西地区最下位で終えたが、今シーズンここまで14勝14敗という成績、西地区4位に位置している。
ロイHCが好調の要因として挙げるのが、今シーズン、2016-17シーズン以来の復帰となった川嶋勇人だ。

「川嶋選手は多くのことをチームにもたらしています。彼の人としてのキャラクターは、とてもユニークでユーモアがあります。そしてチームにエナジーを与えてくれる存在です。選手としては、ディフェンス面で非常にスマートにプレーをするし、オフェンスでも良く貢献してくれます」と指揮官は語る。

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チームの支えとなっている川嶋は、「今シーズンは、長年悩まされていた肘の痛みがマシになり、 自信を持ってシュートが打てるようになりました」と話す。川嶋のシュートについて、岡田侑大は「勇人さんはコーナーにパスをすればほとんどシュートが入ります。しかも大事な時に決めてくれるので信用しています」と言い、チームメイトからの信頼も厚い。

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さらに「練習中も試合中もありのままの自分を出しています。どこのチームでもそうです」と川嶋は明かす。「こんな風に元気なのはプロに入ってからです。学生時代は周りがもっと元気な選手で、少し1歩下がって見ていましたが、プロになり色々なチームへ行くたびに、俺が元気にならないとみんな元気がないなと感じるようになりました。気付けばこんな風に・・」と、笑顔を見せていた。
そんな川嶋について岡田は「勇人さんは自分がビッグショットを決めたりとか、1対1を決めたら、ファンのように喋りかけてくれるんです。気持ちよくさせてもらっています。本当に面白いですし、空気が悪くなった時に声をかけてくれますね」と付け加えていた。

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プロになってからは京都でお正月を過ごすことはほとんどなかったというが、今年は家族や親族と過ごすことができた。京都へ帰ってきたことを喜んでいた川嶋。さらに母校である東山高校は、昨年のインターハイで初優勝、ウィンターカップではベスト4と成績を残している。自身が東山高校でプレーをしていた頃と比べ「変わってきていると思います。非常にいい波が来ています」と、地元のバスケ文化の盛り上がりを感じている。
さらに昨年12月、京都はBプレミア参入が決定した。今後のチームについて「このまま勝ち続けてチャンピオンシップに出場し、お客さんも4000人じゃ収まらないほどになってほしいです」と、前を見据えていた。

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会見中も常に明るく、笑いを誘うことが多かった。自然体な姿が印象的だった。
チームが勝ち星を伸ばすことができれば、2017-18シーズン以来のチャンピオンシップ進出も見えてくる。地元のバスケ文化の盛り上がりをさらに高めるきっかけとなることができるのか期待したい。

取材・撮影:濱田茉里
編集:木村英里

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