渦のように進化するチーム、その原動力は“一体感” 徳島ガンバロウズ 塚本雄貴 balltrip MAGAZINE(ボールトリップマガジン)

渦のように進化するチーム、その原動力は“一体感” 徳島ガンバロウズ 塚本雄貴

「進化」

徳島ガンバロウズの塚本雄貴は、そう今シーズンのチームを表現した。
徳島市を本拠地とする徳島ガンバロウズ(以下・徳島)は、2023-24シーズンからB3リーグに参入。塚本雄貴は初年度から徳島でプレーする。
クラブ3年目となる今シーズン、チームには大きな変化があった。小林康法ヘッドコーチ(以下・HC)の就任に加え、B1リーグでの経験を持つ松本礼太や中務敏宏らが新たに加入し、戦力の厚みが増した。塚本は、そんな新チームについてこう語る。

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「僕は“進化”と捉えています。一人一人の自覚や、コートに立つ意義。そのために過程をどうしなきゃいけないのか。過程をすごく大事にしています。これまでも大事にしてきたつもりでしたが、よりフォーカスして取り組むようになり、進化したと思います」

B3リーグは第5節を終え、徳島ガンバロウズは9勝1敗で単独首位に立つ。
徳島は10月19日、第3節金沢武士団とのGAME2で、今シーズン初黒星を喫したが、立て直し臨んだ第4節。27日、28日に行われた東京ユナイテッドバスケットボールクラブ(以下・TUBC)戦では連勝を飾った。

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試合を前に小林HCは、「敗戦後は少しネガティブになったり、メンタルが落ちたりするけれど、良いシーズンのスタートを切れているし、チームとしては落ち込む必要はない」と選手たちに伝えていた。「前回の敗戦も相手にやられたというよりは、自分たちから勝利を手放してしまったような内容でした。40分間、私たちがやるべきことをしっかりと丁寧にやりきることを今節はテーマにしました。TUBCはフィジカルにくるチームなので、受け身にならずアグレッシブに私たちが先手を取れるように意識しました。特にディフェンスで相手をしっかり止めて、私たちらしいトランジションオフェンスへ繋げることができて良かったです」と振り返った。

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連敗を許さなかったチームは、新たな自信を手にした。
塚本は言う。
「今、徳島が取り組むバスケットボールはハードに走り、アップテンポです。その速い展開の中でどれだけ正しく判断できるか。疲れてくると判断が疎かになることもありますが、今はそれぞれの選手が一つずつ成長している段階です。チームの雰囲気もすごくいい状態です」

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そんな塚本は、今シーズン役割が変わった。
「ヤスさん(小林HC)には、キャプテンという立場を降りてバスケット選手として成長してほしいと言われました。僕もチャレンジをしたいと思う1年でした。意味や意義を感じましたし、同じ方向を向いていると思っています。自分がどれだけ出来るのかという問題です。2年間同じ過程を歩んできたので、変化は必要だと思っています。変化が必要なタイミングだったのかなと。僕はいいチャレンジだと思っています」
自らを高めながら、新たな視点でチームを見つめている。

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塚本が「毎年感じる」と語るのは、地元・徳島でのクラブの“根付き”だ。
「新規の選手が新しく加入することによって、例えばトシさん(中務敏弘)なら名古屋ダイヤモンドドルフィンズのファンの方が徳島へわざわざ足を運んでくださいます。ヤスさんはじめ、岐阜スゥープスから来たメンバーには、岐阜から応援に来てくれます。新しい出会いや変化が渦になって一つの大きな力になっていると実感しています」

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チームは「Whirlpool Rising(さらに力強い渦潮へ)」をスローガンに掲げる。B3リーグ参入からわずか3年目の若いクラブながら、その勢いは本物だ。今シーズンは優勝争いに加わる力を十分に備えている。

塚本が繰り返し口にしたキーワードは「一体感」。
「一つになった時の強さは格別です。人材が変わったとしてもそこは変わりません。ホームでもアウェーでもぜひ見ていただきたいと思っています」
渦のように巻き起こるチームの勢い。その中心にいるのは、間違いなく塚本だろう。

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