あの場面で託されるということは期待されているということ ファイティングイーグルス名古屋 佐土原遼
1月31日に川崎市とどろきアリーナで行われた川崎ブレイブサンダース(以下・川崎)対ファイティングイーグルス名古屋(以下・FE名古屋)は同地区同士の対戦となった。
中地区5位、チャンピオンシップ出場を目指すFE名古屋は中地区3位の川崎を相手に、79-73のスコアで勝利した。
試合終わり、balltrip MAGAZINEでは#8佐土原遼に話を聞いた。
川崎戦を前に、「格上の相手、自分たちもチャレンジャー精神を持ってやろう」と話していた。「シーズン前半は順調だったが、ここ最近は負け越していてチームもネガティブになりがち」だった。しかしこの日はベンチも含め気合の入った良い雰囲気が漂っていた。28日に行われたサンロッカーズ渋谷戦に勝利し良い流れで川崎戦を迎えることができていた。
「うちのチームは仲が良いことが売りでもある。勝ちたい気持ちは全員一緒。その気持ちが全員から出ていたので、コートでもベンチでも一体感を持って試合に臨めた。それがすごく嬉しかった」と笑みを浮かべた。
今シーズン、広島ドラゴンフライズから移籍した。
「もう全部が学び。スリーポイントシュートの確率もフリースローも、ドリブルもハンドラーとしてアタックするところもそう。全部FEに来てから学んだこと。FE名古屋に来て、新しいポジションをやらせてもらっている。泰三さん(川辺泰三ヘッドコーチ)やチーム関係者が常にアドバイスをくれて、新しい自分を見出させてくれている。それが今、形になっている」。
広島で培った経験の上に、FE名古屋での学びと挑戦があるのだと充実感を覗かせる。
終盤、試合を決めたのは佐土原のスリーポイントシュートだった。
「あれはもう打つ場面だったので打たなきゃいけないと。あの場面で試合に出て託されるということは期待されているということ。このチームに来て、いろいろと挑戦をしてきた中で、ひとつの成果として出たシュートだった。自分的には嬉しい。でも連戦が続くので、今日は喜んで明日から切り替えて頑張りたい」と、既に前を見据えていた。
次節は、ブレックスアリーナ宇都宮で東地区2位の宇都宮ブレックスと対戦する。「チャレンジャー精神でやるだけ。みんなが今はもう2連勝してノリノリだと思うので、この勢いのまま入って勝って名古屋に帰りたい」と意気込んだ。
目指すチャンピオンシップ。FE名古屋はまだ出場経験がないが、佐土原自身は広島で経験している。「チャンピオンシップに出るのは難しいこと。どんな相手にもチャレンジャー精神を忘れないことがチャンピオンシップへ行く鍵だと思っている。自分たちは今シーズン強いチームに勝てることもあるが、格下や同等レベルのチームに負けて、そこから連敗してしまうこともある。一試合一試合切り替えてやっていかなきゃいけない」と、チームの課題を指摘する。
それでも、「自分も新加入で、半分位が新しい選手になり今年はチームがガラッと変わった。お互いがどういうプレーをしたいのかが最初はわからなかったが、やっとここ最近になってチームが一体化してきた中で、お互いに何がしたいのかがわかり始めてきている。だからチームがうまく回るようになってきた」と手応えを感じている。
川崎戦が一つのターニングポイントとなるか。佐土原は、「チャンピオンシップへ行くためにはもうここからは落とせない。同地区対決をどう勝つか、それがポイントになってくると思う」と気合を入れ直していた。