[バスケを撮ろう!]横浜国際プールでバスケ撮影、カメラ設定やアリーナの撮影環境を。
フォトグラファーのオガワブンゴです。バスケ撮影をしている方のお役に立てればと思いこの連載をスタートしました。撮る位置が皆さんと違うので一概に「こう撮ります」と断言はできませんが、オガワブンゴ的な設定や感覚を書いていきます。バスケ撮影をする方の「ひとまず」的な基準になればと思っていて、その後は撮影する皆さんがどんどんアレンジしてカッコいいバスケ写真を撮ってもらえたら嬉しいです。
B.LEAGUE 2019-20 SEASON B1 第5節 横浜ビー・コルセアーズ vs 新潟アルビレックスBB で横浜国際プールへ。
好調の横浜ビー・コルセアーズとイマイチ勢いに乗れきれない新潟アルビレックスBBのゲームでした。大熱戦でダブルオーバータイムまでもつれた展開に。結果は横浜ビー・コルセアーズが劇的な勝利!このゲームではいつも以上に「ブースターの後押し」を感じました。
(以下、横浜ビー・コルセアーズ⇒横浜、新潟アルビレックスBB⇒新潟)
【B.LEAGUEの撮影ルール】
B.LEAGUEでは、試合の写真撮影はOKですが、「明確なルール」があります。
・「試合中の写真撮影」は、「個人での利用を目的とした場合」に限り可能
・「15秒以内の動画撮影」は、「個人での利用を目的とした場合」に限り可能
・フラッシュはNG
※たまに、AF補助光(距離を測るための赤い光)がついている方がいます。これも消すように事前にカメラの設定を確認してください。
その他、ゲーム主催クラブの指示に従い、ルールを必ず守って、ゲーム運営、選手、観戦している周りの方に迷惑を掛けないようにしましょう。
撮影したゲーム
2019年10月23日(水)19:10 TIP OFF
B.LEAGUE 2019-20 SEASON
B1 第5節
横浜ビー・コルセアーズ vs 新潟アルビレックスBB
@横浜国際プール
アリーナの印象
横浜市営地下鉄グリーンライン「北山田」駅から近いんですが、体験済みの方はおわかりかと思います。心臓破りの階段が・・・。あの階段はすごいですよね。駅からは徒歩約5~10分なんですが、この階段があるので少し余裕を持ってアリーナへ向かってください。
本題のアリーナですが、横浜国際プールという名前の通りプールなんです。最初の頃は「プールでバスケ!?」と頭の中にはてなマークが飛んでましたが、うまいことコートになってます。この仕組みを考えた方は素晴らしいですね。コンクリートがむき出しだったり天井もグレーの棒が組んであったりと個人的には好きな建物です。こういう建物の場合はクールな写真が撮れるので楽しいかと思います!
撮影環境(明るさ、フリッカーなど)
コートサイドやコートエンドは近いので撮りやすいですが、2階席になると若干距離があるかなと。ただ、席にもよりますがだいたい横からゲームを観ることになるので写真は比較的撮りやすのではないでしょうか。もちろん望遠レンズが必要なってきます。
明るさは大丈夫です。フリッカーですが、たまに「Flickr」の表示がカメラにでたので何かなって思ってましたが、今回の撮影場所は電光掲示板が背景に入る位置だったのでおそらくこれかなと。TODAY’S FOCUS(今村選手)の写真に紛れてるかもしれませんが、虹のようになっているのでそれを見てみてください。
トータルでみてみるとフリッカーは問題ないかと思います。
また、ゲーム前の演出は暗くならないので諸々の設定はやりやすいです(2019年10月23日のゲームでは)。
明るさ⇒大丈夫
フリッカー⇒基本は大丈夫。電光掲示板が背景に入ったときに出てくる可能性あり。
フリッカーとは?
蛍光灯の下で撮影した際、発生する可能性が高い「明るさのムラ」のこと
使用カメラ、使用レンズ
・使用カメラ:SONY α7iii
・使用レンズ:FE50mm F1.8 (SEL50F18F)
今回も定番のセットです。カメラはSONY α7iiiを使用。レンズもFE50mm F1.8 (SEL50F18F)。
カメラの設定
●シャッター速度:1/1250
●絞り(F値):F1.8
●ISO感度:2500
●ホワイトバランス:カスタム
それではそれぞれついて。
●シャッター速度
アリーナがクールな感じということもあり、今回はできるだけスパッと切り取りたかったので1/1250、1/1600、1/2000の3つから選ぶことにしました。練習を撮りながら設定を試している中で今回は1/1250を。
●絞り(F値)
今回もF1.8。
F値をいかします。
●ISO感度
今回は2500。
●ホワイトバランス
ゲーム前の演出で暗くならないので設定しやすいです。ただ、コートの黄色に引っ張られてしまう可能性があります。ですので、僕はカスタムで設定しましたが、オートでも大丈夫です。
バスケを撮るうえでのコツ的な小話
最近は質問を頂く機会が多いので可能な限りこちらで書いていきますね。質問がある方はぜひこちらの質問フォームにお寄せください。
Q:カメラを買おうと思ってますが、何が良いのでしょうか???
いきなり難しい質問です。。。ご自身の好みですとしか言いようが無いんですが、ただここで迷っている方って多いのかなと思うので今回取り上げてみました。
メーカーはそんなに多くはなく、代表的なメーカーでいくと、ニコン、キヤノン、ソニー、富士フイルム、パナソニック、ペンタックス、オリンパスがメジャーとところかなと思います。ただ、ここから過去にも発売されたものを辿っていくと膨大な数になりますね。
「どういったシーンを撮影するのか、そして撮った写真をどうするか」
まず最初にやって欲しいことは、「どういったシーンを撮影するのか、そして撮った写真をどうするか」をイメージしてみてください。
バスケ撮影をする以外に、旅行写真を撮るとか、家族写真を撮るとか運動会や何かの発表会もあったりしますね。そして、意外と見落としがちなんですが、「撮った写真をどうするか」も合わせてイメージしてください。この「撮った写真をどうするか」が実はポイントだったりします。具体的に言うと、写真をプリントして楽しむ、インスタグラムやツイッターなどのSNSに投稿する、ブログにアップするなどがメインかなと思います。
「バスケ撮影をしてそれをWEBにアップする」ということがメインなのであればそれに見合ったカメラを購入すればOKですね。最近のカメラ(スマホも含めて)は非常に高性能ですから、WEBにアップするのであれば最近発売された機種であれば対応できるかなと思います。
「選ぶ基準」を作る
次に「選ぶ基準」を作ってみてください。「選ぶ基準」というのは、予算、フルサイズが良い、APS-Cが良い、ミラーレスが良い、ISO感度がどこまでいけるか、などです。
ちなみに僕の選ぶ基準は、「軽い、フルサイズ、シャッター音が出ないようにできる」という3つです。
●軽い・・・重い機材をたくさん持ち歩くのは好きではない
●フルサイズ・・・仕事で使用する場合はフルサイズがベター
●シャッター音が出ない・・・ムービーと一緒に写真撮影という案件が比較的多いのでシャッター音が出ないもの
この3つを満たしてくれたのが、購入当時の「SONY α9」で、このタイミングでメインカメラをキヤノンからソニーに変えました。
そして「選ぶ基準」をつくるためにそれぞれを知らないといけないので、基準になりそうな項目を上げてみます。
●予算
●中古か新品か
●フルサイズかAPS-Cか
●重さ
●ISO感度
●色味
●シャッター音が出る出ない
●有効画素数
●AFの速さ
●連写枚数
●対応しているレンズ
●保証
●充電も持ち具合
上記がパッと思い浮かんだ「選ぶ基準」の項目です。この中からご自身に必要な項目の上位を選んで、カメラを選んでいただければと思います!
各メーカー良し悪しがあるので、謳い文句に引っ張られず自分が撮影するであろうシーンや欠かせない機能をわかった上で「選ぶ基準」を作ってみてください。
今回の質問のまとめ
「好み次第です」というのが僕の回答になるんですが、その好みを知る上で、「どういったシーンを撮影するのか、そして撮った写真をどうするか」と「自分の選ぶ基準を作る」ということをお話してきました。最初にこの2つをチェックしてから、カメラ屋さんで実機に触ってみることをオススメします。店員さんと話したりするのも面白いですね。僕は出張先でちょっと時間があまったときはカメラ屋さんに出没します。そして、店員さんに色々教えてもらいます。
最後にちらっと僕の考えを言うと、フラグシップモデル(各メーカーの最上位機)やそれに近いモデルを中古で購入するようにしています。
今回のカメラ設定で撮った写真(Instagram)
※写真を押すとインスタグラムへ移動できますのでぜひ御覧ください。
次回取材予定のアリーナ
・2019年11月9日(土)に開催されるB1 第8節 GAME1 A東京 vs 琉球 @アリーナ立川立飛
・2019年11月10日(日)に開催されるB1 第8節 GAME2 川崎 vs 三遠 @とどろきアリーナ
まとめ
今シーズンが開幕から1ヶ月が経ちましたね!早い!そして、今シーズンの横浜は一味違いますね!かなり面白いゲームが期待できます。バスケ撮影をされる方にとって横浜国際プールは撮影しやすい環境かと思うのでぜひ撮りに行ってみてください。
今回から「質問コーナー」を設けることにしました。すべてにお答えできるわけではありませんが、可能な限りお答えしていきたいと考えてますので、気軽に質問してください。
オガワブンゴ Bungo Ogawa
バスケやミュージシャンといった動きのある被写体を主に撮影。Podcastクリエイターとしても活動し、「MOOKSTUDY日本の歴史」はランキング上位に常にいる人気番組。
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●twitter : @ogawabungo
●Instagram : @ogawabungo_basketball