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[ERI’S FINDER]彼らが背負うもの

このコラムは、フリーアナウンサーの木村英里がブレ活(ブレずにサンダースを応援し続けるバスケットボールライフ)を送る中で見つけたこと、感じたことを綴る取材日記です。

第22節 宇都宮ブレックス対川崎ブレイブサンダース

結果は1勝1敗の痛み分け。
応援しているファンとしてはハラハラドキドキの展開、でも1人のバスケファンとしては最後までわからない展開でとても面白い試合を2日間見せてもらいました。

チームに支えられて

怪我で離脱中の篠山竜青選手に加え、体調不良の青木保憲選手も不在。
いつもにも増して彼にかかる負担は大きなものとなりました。
宇都宮戦、2試合とも足を引き摺りながらプレーをし続けた藤井祐眞選手です。
GAME2終了後、藤井選手に伺うと「昨日痛めた場所と同じ場所を痛めたので、痛みが我慢できなかった」と話してくれました。
我慢をできなかったことに悔しそうな藤井選手。自分が交代しなければ…そんな気持ちもあったことでしょう。
「俺はモモカン(腿などに膝や肘などがぶつかること)なので、すぐ復活すると思う」と笑顔も見せてくれて、すごく安心しました。
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藤井祐眞選手の魅力は、過去にもお話ししてきました。どんな状況でも諦めない姿勢、どんな所にも飛び込んで挑んでいける勇気、挙げ始めればキリがありません。
初めてバスケを、初めて川崎の試合を観た人の多くは、藤井選手のプレーに魅せられ心を掴まれます。
藤井選手は、チームでも一番タフな選手。激しくアタックしプレーをする分、ヒヤッとさせられることもしばしば。それでも大きな怪我をして離脱することなく、川崎を支え引っ張り続ける藤井選手は本当に頼もしいですよね。まさに川崎のエースになりつつあると思います。
そんな藤井選手ですら、痛みに我慢できなかったと言う状態。まさに満身創痍なのです。

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さて、痛みに耐え戦い続ける藤井選手を支えているものは何なのか、聞いてみました。
「チームです」そう言い切った藤井選手。「今、離脱しているメンバーがいる状況でチーム全員で助け合わなきゃいけない。1人が頑張るのではなく、チームとして頑張らなくてはいけない。コートに立ったら常に全力で。チームスポーツは助け合いだと思うから、やらなきゃいけない自覚もある。リーダーシップを持ってやれるようにしている」
そう語った藤井選手の顔が以前にも増して頼もしく見えました。
今シーズン、佐藤賢次HCが課題に挙げている「全員がリーダーシップを持つこと」。藤井選手が言うように、チームスポーツですから全員の意識がとても大事。篠山選手はまだアウェーには帯同できません。その中でさらに強くリーダーシップを持ち、キャプテン不在のチームを藤井選手が引っ張っていかなくてはならない、そんな強い意志を感じました。

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「コミュニケーションの部分は取れてきている。もっと良くするために、さらに密にコミュニケーションが必要。そこは今後も継続してコミュニケーションを取りたいと思う」と藤井選手。
天皇杯を戦い終えた後、積み上げてきたものが揺らぎかけたチーム状況の中で、そんな風に話す藤井選手を見ていると、これまでにも増して強い責任感が芽生え始めたのだと感じました。怪我だけは気を付けて欲しいと願いながら、ますます輝く藤井選手のプレーを楽しみにしたいと思います。

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五輪へ繋がる道

宇都宮の選手たちを嫌がらせた川崎のツインタワー、ニック・ファジーカス選手とジョーダン・ヒース選手。ヒース選手のシュートもリバウンドもブロックも相手チームには脅威的。そしてやはりファジーカス選手の得点力は誰が止められるのかというレベルでした。

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ファジーカス選手は、ライアン・ロシター選手(宇都宮ブレックス)とギャビン・エドワーズ選手(千葉ジェッツ)が帰化したことで、東京五輪出場をかけた日本代表の帰化枠争いも注目をされていますね。
以前、ファジーカス選手は「ライバルができることはいいことだ」とおっしゃっていましたが、内心穏やかではないはず。
だからこそ、ファジーカス選手のギアが上がっていると思いませんか?
毎試合大量得点を記録するだけでなく、ディフェンス面でも気持ちを感じます。
GAME2、特に私の印象に残ったのは4Q。熊谷尚也選手が相手ボールを奪いにいき、ルーズボールを辻直人選手が争い、最後はファジーカス選手が床に倒れながらボールを抑えたシーンでした。
この試合、日本代表のフリオ・ラマスHCが私の目の前の席で視察されていましたが、そのシーンでは思わず手を叩きながら頷いていらっしゃいました。
リーグ戦の1試合。負けたくない、勝ちへの貪欲な姿勢の現れですが、その積み重ねが五輪へと繋がっていくのだと思いました。

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ERI’S FOCUS

GAME1、以前所属していた宇都宮ブレックス相手に豪快なダンクを披露した熊谷選手。

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宇都宮在籍時代よりも、アタックする姿勢もシュートについても、宇都宮関係者の方から「上手くなった」と言われるほど。成長した姿を古巣に見せることができたようです。
ぜひ、宇都宮でも川崎でも優勝を!

 
文:木村英里
写真:石河流寧
 

木村英里 Eri Kimura
バスケの魅力にハマったフリーアナウンサー。テレビ静岡・WOWOWを経て現在はラジオDJ、司会、ナレーション、ライターとしても活動中。川崎ブレイブサンダースファン。
twitter:@kimuraeri / Instagram:@39elly39

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